...大臣だつたら冷汗を掻き...
薄田泣菫 「茶話」
...太宰は瞬間まったくの小児のような泣きべそを掻(か)いたが...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...わびしい気持ちでぽりぽりひっ掻(か)いた...
太宰治 「ロマネスク」
...今度はお前が燭台の代りにおなり」忽ち光子は私を後手に縛り上げて仙吉の傍へ胡坐を掻かせ...
谷崎潤一郎 「少年」
...コウ汗ヲ掻イチャ遣リ切レナイ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...彼は何度も帽子を脱いで頭をがりがり掻くより他(ほか)に仕方がないくらいであった...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...飛んだ恥を掻きそうになったからお駒さんに頼んで埋め合せをして貰ったが...
野村胡堂 「黄金を浴びる女」
...それを掻きわけて靜かに入つて來たのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...八五郎を掻きのけて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...へえ」百太夫は極り惡さうに首筋を掻きました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...火鉢を掻きおこし...
樋口一葉 「わかれ道」
...私の気持を掻きみだし...
久生十蘭 「海難記」
...たぢろげばたぢろぐ程妻の嫉妬を掻きたてるやうなものだつた...
牧野信一 「鱗雲」
...藻掻いているのに...
松永延造 「職工と微笑」
...猿は指の爪で不細工に石炭の中を掻き捜し始めた...
ジユウル・クラルテエ Jules Clarete 森林太郎訳 「猿」
...頭をゴシゴシ掻きまわしたが...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...お杉はすぐ火も点(つ)けずに戸棚の中をがたがたと掻き廻していてから...
横光利一 「上海」
...いつ恐ろしい武者嵐に掻きみだされぬ限りもありませぬで」「かくごしています...
吉川英治 「私本太平記」
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