...僕はそれが掴めないのです...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...恐らく概算も掴めない...
大阪圭吉 「坑鬼」
...一生かかったって何一つ掴めない...
太宰治 「風の便り」
...決して本当の「技術の世界」は掴めない...
戸坂潤 「技術の哲学」
...凡そ事物の真相や意義(意味)などが掴めないのは...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...へんに正体が掴めないながらも...
豊島与志雄 「浅間噴火口」
...その本当の仕事がいつまでも掴めないし...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...掴(つか)むものが掴めない心持でおりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...然し何うもまだハッキリ掴めない気がする...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...五時すぎから「弥次喜多」、劇場が馬鹿デカいので、客が掴めない、久しぶりでしろとに返った感じ、ワッといふ笑が中々とれず...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...そんな大金はいつも掴めない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...今その実物が掴めないのである...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...もう既に時勢のホントのいぶきは掴めない事は事実ですね...
三好十郎 「好日」
...言葉や概念では掴めないような陰微な瞑想と言ったような種類の追求であった...
三好十郎 「「廃墟」について」
...近代医学の威力を以てしても正体が掴めないでいる...
夢野久作 「探偵小説の正体」
...仮りに他殺としましても犯人の手がかりが全然掴めないのです……...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...或ひは勝利を得たものの命令によつて書いてをるのであるため實相は掴めない...
吉川英治 「折々の記」
...最後のたった一つの探りだけが何うしても掴めない...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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