...仁王が鷲掴みにするほど大きな提灯に成らうも知れない...
泉鏡花 「遺稿」
...彼は破れたポケットの中から四文銭を掴み出した...
魯迅 井上紅梅訳 「孔乙己」
...彫刻家は物を掴みたがる...
高村光太郎 「触覚の世界」
...』言いながらポケットから十法(フラン)の紙幣を掴み出して...
谷譲次 「踊る地平線」
...」戸棚の橙を掴み上げると引き裂いて卓上に種を絞り出す...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 加藤朝鳥訳 「橙の種五粒」
...一と掴みの糠(ぬか)を出して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...掴みどころの無い恐怖には...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そして片手でレスブリッジの腕を強く掴み...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...心なしかグレイの震え声や、愛情の繰り言が聞こえたが、手すりを掴み、慎重に下へ降りて行った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...長いがあるかのやうに顎を掴み百貫の鉄棒のやうに徐ろに左腕を宙にあげてゐた...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...地上の時とは趣きの異つた掴み合ひを続けるうちに岸辺を離れると流れの中央に浮び出て行つた...
牧野信一 「ベツコウ蜂」
...ものの しんを掴みたく思う...
宮本百合子 「五月の空」
...氏は机上の筆筒から十本ばかりの細筆を掴み出して「君こういう筆だから何本寄せたってそんな字は書けないよ」と一笑されたことがあります...
山本笑月 「明治世相百話」
...とても当り前の教育程度では要点が掴みきれぬ...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...同じ位の大きさの紅玉(ルビー)が一掴み程...
夢野久作 「白髪小僧」
...そのまま逆にガッシリと掴み締めると...
夢野久作 「笑う唖女」
...この民心の機微すら掴み得ないやうな政治家は...
吉川英治 「折々の記」
...僧侶の襟元をぐいと掴みよせて...
吉川英治 「夏虫行燈」
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