...いざとなると大掴みながらに急所を押えることを知っている...
有島武郎 「星座」
...一掴みの風冷たく...
泉鏡花 「紫陽花」
...彼は鷲掴みに茶碗を片手にひっ掴んだかと思うと...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...ハリーはポケットから一掴みの寶石を取り出した...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...この手で掴みたかった...
太宰治 「もの思う葦」
...その激しい掴みかかりを引っぱずしたという次第でもない...
中里介山 「大菩薩峠」
...小僧さん」平次は小僧の胸倉でも掴みたい心持でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...」ハイタは沸き上がる感謝と喜びに口ごもりながら彼女の手をしっかり掴み...
A. ビアス A.Bierce The Creative CAT 訳 「羊飼いハイタ」
...総立ちになって掴み合いをはじめた...
久生十蘭 「海難記」
...心なしかグレイの震え声や、愛情の繰り言が聞こえたが、手すりを掴み、慎重に下へ降りて行った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...箱に手を入れて一掴みの粟を...
宮本百合子 「餌」
...鐘の音)(佩剣を鷲掴みにして揚幕から飛出してくる巡査...
三好十郎 「斬られの仙太」
...やがて猛然とお蔦の髷を左手で鷲掴みにする...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...そしてあわただしげに右の手をずぼんの隠しに入れてありたけの貨幣を掴み出して...
シュミットボン Willhelm Schmidt-Bonn 森鴎外訳 「鴉」
...雄鳥といえば蹴合いをしようといって掴み合い...
柳田国男 「雪国の春」
...この御恩を報ずる生命(いのち)が私にないのかと思うと私は蒲団を掴み破り...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...且つこれをリードして行く芸術であるという三段論法が大掴みながら考えられる...
夢野久作 「能とは何か」
...時代の社會相を考へておかねば眞を掴みにくいと思はれる...
吉川英治 「折々の記」
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