...戯れながらその味を吸ひ取りその美を掬い上げることの出来る芸術家のこゝろがある...
阿部次郎 「帰来」
...水を含んだ軟かい泥を掬い上げては...
魯迅 井上紅梅訳 「不周山」
...蘆灰を掬い上げては...
魯迅 井上紅梅訳 「不周山」
...白い鉢の中に掬い上げて買うと...
豊島与志雄 「金魚」
...匙で一掬いずつ味をみていた...
豊島与志雄 「化生のもの」
...あらゆるものを掬い上げてくる...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...魚を網で掬いあげるようなものである...
豊島与志雄 「性格批判の問題」
...しきりに掬い出したけれど...
豊島与志雄 「蓮」
...右のお椀で水の中を掻き廻して掬い上げると...
中里介山 「大菩薩峠」
...土に掬いあげたのはすぐ消たように乾(ひ)かたまってしまった...
長谷川時雨 「流れた唾き」
...早速これを掬い採つて見たら...
牧野富太郎 「ムジナモ発見物語り」
...○鳥のスープは鳥を骨ともブツブツに切り三百目位の鳥一羽に水四合位の割合に入れ強火に掛けて煮上りたる時上に浮きし泡を掬い取り玉葱一個...
村井弦斎 「食道楽」
...譬(たと)えばスープの上へ浮いて来る脂を大匙で掬い取って皿の上へ冷(ひや)しておくと白く固まります...
村井弦斎 「食道楽」
...豌豆の柔になりたるものを掬い揚げ...
村井弦斎 「食道楽」
...それを掬い取ってお皿の上の白い泡へ載せます...
村井弦斎 「食道楽」
...夕景に雑魚掬いに行った...
山本周五郎 「青べか日記」
...掬(すく)い上げ掬い上げしておりました...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...水を掬いに戻りかけた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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