...あいにくの霧は南の空を掩うて...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...その真の起原を掩うている偽りの雲を掃い去ったなら...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「青年に訴う」
...決して掩うべからざるなり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...性欲を掩う美しいベールとして恋愛感情を人間に与えたのであろう...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...百姓の後姿を村の中へ押し込んでやがて夜の手は田甫から畑からさうして天地の間を掩うた...
長塚節 「芋掘り」
...中形の浴衣の上には白い胸掛を掩うて居る...
長塚節 「おふさ」
...大きな白帆は遠い野を掩うて姿見へ大きく映る...
長塚節 「おふさ」
...佐渡を見ると悠然として海を掩うて長く横はつて居る...
長塚節 「佐渡が島」
...其の時女は屹度袖で胸を掩うて居る...
長塚節 「隣室の客」
...その小池を掩うていた...
牧野富太郎 「ムジナモ発見物語り」
...薄い捲毛になって両耳を掩うている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...もはや掩うべからざる...
三木清 「マルクス主義と唯物論」
...けだし不貞を掩うによき口実だと記す...
南方熊楠 「十二支考」
...うちふられる旗が天空を掩うのを……)――彼等の妻や子供もまた彼等のうしろにあって叫ぶ――あらゆる工場...
百田宗治 「五月祭の朝」
...ばかだってその過失を掩うだろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その身を掩うのにほかの者の皮よりほかには何ひとつなく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...より多くこの身を掩うべき理由を持っていることに気がつく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その尻と背とを掩うことを知らず...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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