...覚(おぼ)えず眼を掩(おお)いて...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...それから先は両側の松林が幹を差替(さしか)わす許(ばかり)に遠くつづいて石畳の路を掩(おお)うている...
伊藤左千夫 「八幡の森」
...そしてそこにも花に台石を掩われた幾つかの青銅製の古代武人らしきものの像がそそり立ち...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...味方の行動を掩蔽(えんぺい)するために煤煙の障屏(しょうへい)を使用しようとしたのが肝心(かんじん)の時に風が変って非常の違算を来たしたという事である...
寺田寅彦 「戦争と気象学」
...而して更に神明の如くにわれに迫り來ぬ』452 全身を掩ふ大なるもの...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...甲野さんの顔を掩(お)いかぶすように覗(のぞ)き込(こ)みながら...
夏目漱石 「虞美人草」
...しかもこの異分子もまたB主義の名に掩(おお)われてしだいしだいに流転(るてん)して行くうちには...
夏目漱石 「創作家の態度」
...かの掩(おお)われたる死体が...
アンブローズ・ビヤース Ambrose Bierce 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...翌日から掩蔽壕の掘鑿作業に駆りだされた...
久生十蘭 「ノア」
...金銀宝石が欠点を掩いかくせばなり...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それにこんなに五体を垢(あか)で掩い...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...長いスカート(ヴェルテュガード)によらないでも徳(ヴェルテュ)によって十分に掩われていると考えたからである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...袂(たもと)で面を掩(おお)いながら噎(むせ)びあげた...
山本周五郎 「いさましい話」
...おのぶは袂(たもと)で顔を掩(おお)った...
山本周五郎 「さぶ」
...自分も片手で面を掩(おお)った...
山本周五郎 「日本婦道記」
...そう申しました」第二は懐紙を出して顔を掩(おお)った...
山本周五郎 「はたし状」
...掩(おお)いをした行燈の光が...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...彼は袖で口を掩(おお)って咳をし...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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