...「自己」の問題を究竟の境まで推し詰めて行くために...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...われ無事に苦みて、外に出でゝ遊ばんことを請(こ)ひ、許(ゆるし)をえたる嬉しさに、門のかたへ走りゆき、戸を推し開きつ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...躍る心を推し鎮(しづ)めて今暫(しば)し五大洲上を見渡せ...
石川啄木 「閑天地」
...一人(にん)後(うしろ)より背(せな)を推して...
泉鏡花 「海城発電」
...その映画遠いこと推して知るべしである...
伊丹万作 「わが妻の記」
...更にその途上わざわざ迂回(うかい)して後藤や小村やマレウイチと会見した事実から推しても二葉亭の抱負や目的をほぼ想像する事が出来る...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...その形から推して...
海野十三 「海底大陸」
...これから推して世界が真に一国になってしまうことも不可能ではない...
丘浅次郎 「人間生活の矛盾」
...その殘んの聲から推してみても...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...推して行けばいつか一度は零(れい)にならなければならない...
夏目漱石 「坑夫」
...余はこの心より推して一々君の心を読むことが出来ると思う...
西田幾多郎 「我が子の死」
...長絹を顔に推しあてて悲歎の涙にくれる...
野口米次郎 「能楽論」
...釣りあげるばかりになっているのではないかと邪推した...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...況して今の人七百年の昔も知らねば七百年の昔いかでか今の世を推し量らん...
正岡子規 「鎌倉一見の記」
...古い文化形式を力強く推し除けて新たに自己みずからのうちから表現形式を産みつつあるときであるということによって明らかである...
三木清 「科学批判の課題」
...戰後の一般の世相から推して考えると...
三好十郎 「肌の匂い」
...教頭の横淵(よこぶち)十九郎が彼を自分の後任に推し...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...それをもって利家の心を推し...
吉川英治 「新書太閤記」
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