...お午飯(ひる)も控えたって言っていましたっけ...
泉鏡花 「悪獣篇」
...と宿帳に控えたが...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...擬宝珠(ぎぼしゅ)を背に控えたが...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...省三はびっくりして箸を控えた...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...思うに日本のような特殊な天然の敵を四面に控えた国では...
寺田寅彦 「天災と国防」
...自分は邪魔にならないように少し後ろに控えた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そして彼を弁護してやることをよく差し控えた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...おとなしく反(そ)り身に控えたる痩形(やさすがた)...
夏目漱石 「草枕」
...膳(ぜん)を控えたまま楊枝(ようじ)を使っていた...
夏目漱石 「行人」
...尋常の竹箆返(しっぺいがえ)しさえ控えたのは...
夏目漱石 「坑夫」
...女が毛糸にはまるで無頓着(むとんじゃく)でいるので控えた...
夏目漱石 「三四郎」
...右手の方(かた)に柵(さく)を控えたのには梅花院殿(ばいかいんでん)瘠鶴大居士(せきかくだいこじ)とあるから大方(おおかた)大名か旗本の墓だろう...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...共に事をなすに足る者に非(あら)ず」云々(うんねん)の所に至るや第三列に控えたる被告人氏家直国(うじいえなおくに)氏は...
福田英子 「妾の半生涯」
...一間先きからは葦になり空堀に続き越えて黒い崖を控えた一隅が程好い陽溜りになつてゐた...
牧野信一 「籔のほとり」
...お前さんも芸人根性がしみ込んでいるのかねえ――それ程の大事を控えた身でも――」雪之丞の...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...つとめて臆測や修飾を控えた...
三好十郎 「肌の匂い」
...間近く田にもなり要害にもなるような水湿の地を控えた場処を...
柳田國男 「地名の研究」
...其処も南に谷を控えた坂なりの道ばたにちらほらと家が続いていた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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