...ただ人物批評または文字解剖の材料を探るにとどまるものは至少の利益をもこの書より得ることなかるべし...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...そもそも飛行島の秘密を探る命令が川上大尉にくだったのは...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...『弥陀の利益を探るべし』とあるのが...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...懐(ふところ)のなかを探るようなこともなく...
徳田秋声 「縮図」
...彼もたえ子も二人共探るような眼で叔父の心を見つめているではないか...
豊島与志雄 「恩人」
...」私は探るように言ってみた...
豊島与志雄 「絶縁体」
...彼等は何とはなしにただじっと互の心を探るように黙ってしまうことがあった...
豊島与志雄 「囚われ」
...探るような目つきによって...
中井正一 「美学入門」
...未亡人種子の行動を探るには...
永井荷風 「ひかげの花」
...之を看てよろこぶのは奇中の奇を探るもの...
永井荷風 「百花園」
...学寮の塀に近づいて探ると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...平次の探るような眼を見ると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この竜神の伝説を『現代』へ投じた後数日、『大阪毎日』紙を見ると、その大正九年十二月二十三日分に、竜神の豪家竜神家の嗣子が病名さえ分らぬ煩いで困りおる内、その夫人に催眠術を掛けると俄(にわか)に「私は甲州の者で、百二十年前夫に死に別れ、悲しさの余り比丘尼になり、世の中に亡夫に似た人はないかと巡礼中、この家に来り泊り、探る内、私の持った大判小判に目がくれ、竜神より上山路村を東へ越す捷径(ちかみち)、センブ越えを越す途上、私は途中で殺され、面皮を剥いで谷へ投げられ、金は全部取られた...
南方熊楠 「十二支考」
...もし探る場合は、よく用心してあまり深入りはしないようにしている...
宮城道雄 「触覚について」
...相手がほんとうにどう思っているか探るように顔を見合わせたまま立ちました...
宮沢賢治 「風の又三郎」
...又探るともなしに...
森鴎外 「雁」
...町々を探るには人力車に限る...
柳宗悦 「思い出す職人」
...記者は東京市中の秘密出版物の景況を探る目的で...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
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