...その中で何か動いて居る物の影が彼の眼を掠めた...
池宮城積宝 「奥間巡査」
...従つてその掠奪行為には...
伊藤野枝 「嫁泥棒譚」
...精虫(せいちゅう)の頭を掠(かす)めてゆく...
海野十三 「蠅」
...鳥はぱた/\と夕方の目を掠めて立ち上つた...
鈴木三重吉 「赤い鳥」
...騒めきは掠めるような人声で...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...規律のない苗軍は掠奪を肆(ほしいまま)にした...
田中貢太郎 「愛卿伝」
...写真は新派の車に乗つてゐる令嬢を悪漢が来て掠奪すると言ふやうな面白くもないものであつた...
田中貢太郎 「牡蠣船」
...オランダ艦隊が臺灣を掠めとれば...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...だらしのない駈落(かけおち)なのさ七兵衛おやじのはまさか掠奪でも誘惑でも駈落でもありますまいくわしくは本人に聞いていただきたいここまでは...
中里介山 「大菩薩峠」
...我近海ヲ掠メ我海岸ニ寇シ...
福沢諭吉訳 「アメリカ独立宣言」
...掠(かす)れもつれて来た...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...さきの同胞と同様に船子どもの掠奪に身を委せるつらさや...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...S川は曾ては前にその水源をQ川に掠奪されたごとく...
横光利一 「静かなる羅列」
...ついに一刀斎の衣服のたもとを掠(かす)めることもできなかったのである...
吉川英治 「剣の四君子」
...私の木靴をすれすれに掠(かす)め...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
...同様にイェルサレムの大虐殺や南フランス全体の大劫掠を伴った十字軍の戦士たちが...
和辻哲郎 「鎖国」
...前に商館長を殺した際に掠奪した財産の返還...
和辻哲郎 「鎖国」
...一四一八年に倭寇百艘賊七千余人が杭州湾北岸を劫掠した如きはその著しい例であるが...
和辻哲郎 「鎖国」
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