...――そいつが足掛りになりはしないか...
海野十三 「流線間諜」
...恐らく何か大きな手掛りを掴んだのでしょう...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...こちらは足の掛りもないほど急で...
江見水蔭 「月世界跋渉記」
...鰐口(わにくち)二ツ掛りありて神を祀(まつ)る...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...しばらくすると又掛りはじめた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...忘れもせぬ、廿一年紀元節の憲法発布式の日、私は大礼服がないので、――以前拝賀には借着した事もあれど――不参をしていたが、右の大臣の講演筆記の潤色用を急がるるので、特に文部省へ出勤し折からの大雪の寒冷を忍びて、筆を執っていると、俄に電話が掛り、大臣が負傷されたとあったから、急に車を馳せてその官宅へ行って見ると、意外も意外、森氏は西野文太郎という書生に刺され、西野はその場で大臣護衛の斎田某に切殺されて、廊下は血だらけになっている而して医師達は既に集ってもっぱら森氏への手当中であったが、氏は既に昏酔に陥って、時々大声を発して無念らしい唸きをせられていた...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...飛んだ事に掛りあつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...大村樣御邸に掛り人で在られる」矢吹家が微祿して居ることは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...翌る日も待たずに死んだ――と言う以外には何の手掛りもありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ガラツ八の手が僅かに顏を包んだ手拭に掛ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...間違へるやうなことはありません」「成程」「疑ひはお内儀の玉江樣に掛りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お篠に掛り合いの人間の仕業に違えねえ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この色若衆と掛り合ひのあつた家を聽き込んで來てくれ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...松の古木は手掛りも足掛りも無いとすると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ツイ十分ばかり前に掛り付けのお医者がお出(いで)下すっていろいろ手当をして下さいましたが...
野村胡堂 「流行作家の死」
...大掛りな入蔵準備を必要とする探検隊が失敗したのも...
久生十蘭 「新西遊記」
...窓には灰白色の贅沢なベルベットの窓掛がすんなりと掛り...
久生十蘭 「魔都」
...それに非常に人懐こくて、門前を通掛りの、私のような犬好が、気紛れにチョッチョッと呼んでも、直(すぐ)ともう尾を掉(ふ)って飛んで行く...
二葉亭四迷 「平凡」
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