...一向耳に掛くる体も御座無く...
芥川龍之介 「尾形了斎覚え書」
...心細さに馬夫(まご)に物言ひ掛くれば...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...己れは詩人たらんと心掛くるなりと云へば...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...寺の堂内の柱には必ず数個の銭箱を掛くるを見る...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...あるひは近く飛びかゝり接戰するを念じ掛く...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...後になりてぞ聞き侍りしからたちの荊棘(いばら)がもとにぬぎ掛くる蛇の衣にありといはなくに篠のめをさわたる蛇の衣ならばぬぎて捨てむにまたも着めやも比叡の山のいたゞきなる四明が嶽にのぼりて雨にあひ...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...手桶(ておけ)薬缶抔(やかんなど)を提(さ)げたる人だち我も我もと押し掛くる事故(ことゆえ)我ら如き弱虫は餓鬼道の競争に負けてただ後(しり)ごみするのみなれば何時飯を得べくとも見えざるにぞ思ひかねて甲板の右舷より大廻りして他の口に行けばここも同じ事なり...
正岡子規 「従軍紀事」
...戸浪が寺入(てらいり)と云ひ掛くると「なゝゝに...
三木竹二 「両座の「山門」評」
...『曾我物語』には曾我兄弟の母が兄弟の父より前に京の人に相馴れて生んだ異父兄京の小次郎を祐成(すけなり)がその父の復仇に語らい掛くる事あり...
南方熊楠 「十二支考」
...種々の願を掛くる次第を説きある...
南方熊楠 「十二支考」
...ただし十分間ごとにテンパンを抽出(ひきだ)して肉より出たる汁を匙にて掬(すく)い取り肉の上へ掛くべし...
村井弦斎 「食道楽」
...これに絨緞(じゅうたん)を掛く...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...(進みて藁椅子に腰を掛く...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...(板を壁にがたりと寄せ掛く...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...(手近なる椅子に腰を掛く...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...(急に腰を掛く...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...此の和尚は御身の如何なる縁故(えにし)に当る人ぞと畳みかけて問ひ掛くるに...
夢野久作 「白くれない」
...」は底本では「掛く」]百舌(もず)も鶸(ひは)も肥えまさり...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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