...他を排斥することによつて始めて自己の主張を全くするが如き...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...そう思われることを私は一概に排斥するものではない...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...一概に排斥するには及ぶまい...
石川三四郎 「浪」
...探偵小説からスリルを排斥する潔癖は...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...科学万能主義なるものはおそらくこれを排斥すると称する人らが故意に造るか...
丘浅次郎 「戦争と平和」
...写実を尊んで理想を一概に排斥する極端論者の説にも一理はある...
寺田寅彦 「備忘録」
...その時これは学問性の実践的規定を排斥することに他ならない...
戸坂潤 「科学方法論」
...こうした名誉ある校長を排斥する心算である...
戸坂潤 「社会時評」
...吾々が極力排斥する者は僞善的生活である...
朝永三十郎 「懷疑思潮に付て」
...言わば「主観を排斥する主観主義」「詩を内にもつ観照主義」の文学である...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...復讐の可能を排斥するとは云はない...
エム・ケー・ガンヂー 福永渙訳 「非暴力」
...これらの俳句を尽(ことごと)く文法に違へりとて排斥する説には反対する者なり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...写生といふことを非常に浅薄(せんぱく)な事として排斥するのであるが...
正岡子規 「病牀六尺」
...変な句法などは排斥するなり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...現代の哲學はかやうな考へ方を心理主義と名附けて排斥することを學んだのであるが...
三木清 「人生論ノート」
...今日では昔の高下の字を俗な宛字として排斥するのみならず...
柳田國男 「地名の研究」
...無下に彼女を無知として排斥するわけにはいかなかった...
横光利一 「旅愁」
...他の宗教を排斥するという風な偏見は少しもないのですよ...
横光利一 「旅愁」
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