...闥(たつ)を排して入り来り...
芥川龍之介 「北京日記抄」
...制止を排して跳ね起きようとする...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...その戸を排して中に入れば...
田山録弥 「時子」
...王充の論衡に爾雅は五經の訓詁であるといつてゐるのをも排して...
内藤湖南 「爾雅の新研究」
...絵画彫刻音楽に至るまでまた昔日(せきじつ)の如く広漠たる高遠の理想を云々(うんぬん)せず概念の理論を排してひたすら活(い)ける生命(せいめい)の泉を汲まんとす...
永井荷風 「矢立のちび筆」
...戸を排してみると厳しく釘づけになっているが...
中里介山 「大菩薩峠」
...消え残る夢を排して...
夏目漱石 「虞美人草」
...馬車の左側の扉を排して...
蜷川新 「天皇」
...団十郎縞ののれんを排して...
火野葦平 「花と龍」
...ついに万難を排して...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...あらゆる反対論を排して今日世間に普通なる彼の演説法を教えたるも義塾にして...
福澤諭吉 「〔気品の泉源、智徳の模範〕」
...扉を排してセント・ジョン・リヴァズが這入つて來た...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...私が今もっと若ければふたたび万難を排して仕事にかかるけれど...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...一切の外的と他律的とを排して純一なる内的と自律的とに向う努力において成立するのである...
三木清 「語られざる哲学」
...帳(とばり)を排して...
吉川英治 「三国志」
...内から扉を排して外へとがめた...
吉川英治 「三国志」
...一方の簾(すだれ)を排して...
吉川英治 「新・水滸伝」
...まして、将軍家の内密なお墨付までうけたといえば、弦之丞が、万難を排して、阿波へ急いだのも無理ではない...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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