...死んだり負傷したりしてゐる蟻の黒い身を掃き出してしまふ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...床に細長い掃き出し窓がついているので...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...西側の壁に低い掃き出し窓が開いているのとで...
谷崎潤一郎 「細雪」
...いつものように掃き出し窓から流れて来る冷たい風を受けていると...
谷崎潤一郎 「細雪」
...雨戸を締める時にすっかり庭へ掃き出したのであったが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...お国がせッせとそこいらを掃き出していた...
徳田秋声 「新世帯」
...埃(ごみ)を掃き出してしまい...
徳田秋声 「新世帯」
...義観が、箒(ほうき)を持って、月丸の草鞋の土を、掃き出していた...
直木三十五 「南国太平記」
...庭の隅へ潜(もぐ)り込んで竹の落葉を前の方へ掃き出した...
夏目漱石 「それから」
...生憎(あいにく)掃き出してしまって一匹(ぴき)も居ない...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...ほとんど箒(ほうき)で掃き出すようにして従僕が私をドアから掃き出しました...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...ボーイは大きな紙屑(かみくず)や土瓶(どびん)の毀(こわ)れや弁当と鮨(すし)の明箱(あきばこ)なんぞを室外へ掃き出しますが塵と細菌はそのまま置土産(おきみやげ)にします...
村井弦斎 「食道楽」
...つまり掃き出しの三尺の障子戸の隙間から...
室生犀星 「帆の世界」
...それで箒(ほうき)で掃き出したり...
柳田国男 「木綿以前の事」
...一日の塵(ごみ)を掃き出し打水を撒き...
吉川英治 「江戸三国志」
...部屋の中の塵(ちり)を箒(ほうき)で掃き出した...
吉川英治 「宮本武蔵」
...『清人! 小屋を一度掃き出して...
吉川英治 「山浦清麿」
...頭から掃き出してしまうがいい...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
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