...死んだり負傷したりしてゐる蟻の黒い身を掃き出してしまふ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...かれらが寒さのため麻痺するとわたしはその幾匹かを掃き出したが...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...床に細長い掃き出し窓がついているので...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...隙間(すきま)から漏れて来る水を帚木(ほうき)で掃き出している...
谷崎潤一郎 「細雪」
...西側の壁に低い掃き出し窓が開いているのとで...
谷崎潤一郎 「細雪」
...雨戸を締める時にすっかり庭へ掃き出したのであったが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...中二階の掃き出しから欄間を通して...
谷崎潤一郎 「幇間」
...お国がせッせとそこいらを掃き出していた...
徳田秋声 「新世帯」
...埃(ごみ)を掃き出してしまい...
徳田秋声 「新世帯」
...急いで埃(ごみ)を掃き出した...
徳田秋声 「爛」
...義観が、箒(ほうき)を持って、月丸の草鞋の土を、掃き出していた...
直木三十五 「南国太平記」
...神のことなんか頭の先から掃き出してしまい...
永井隆 「この子を残して」
...庭の隅へ潜(もぐ)り込んで竹の落葉を前の方へ掃き出した...
夏目漱石 「それから」
...つぎに室内を丁寧に掃き出して...
羽仁もと子 「女中訓」
...塩花こそふらね跡は一まづ掃き出して...
樋口一葉 「大つごもり」
...つまり掃き出しの三尺の障子戸の隙間から...
室生犀星 「帆の世界」
...又は槓杆(てこ)でも動かぬ長尻の訪客を咄嗟の間に紙片のように掃き出して終(しま)うという辣腕(らつわん)家が時あってか出頭して...
夢野久作 「謡曲黒白談」
...『清人! 小屋を一度掃き出して...
吉川英治 「山浦清麿」
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