...二人の田舎娘には見た事もない程立居振舞が敏捷(すばしこ)い...
石川啄木 「天鵞絨」
...黒ずくめの装いで敏捷に跳ね廻る十三の姿は...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「黒猫十三」
...敏捷(すばしこ)い広業は画絹が取出されたのを見ると...
薄田泣菫 「茶話」
...一番球をうけ取る事も投げる事も上手で敏捷だ...
千家元麿 「自分は見た」
...雑沓(ざっとう)の間を敏捷(びんしょう)に潜(くぐ)り抜けながら先に立って歩き出した...
谷崎潤一郎 「細雪」
...敏捷な赤蠅はけはいを覗って飛び去るので容易に捕ることが出来ない...
長塚節 「太十と其犬」
...与次郎だけに敏捷(びんしょう)な働きをした...
夏目漱石 「三四郎」
...捷徑ヲ取ル等ノ事モ...
西周 「學問ハ淵源ヲ深クスルニ在ルノ論」
...野鼠でも私より敏捷でした...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...」その頃の私はずゐぶん身のこなしが敏捷だつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...しかるに俳人の中には何がな新奇を弄(ろう)し少しも流行におくれまじとする連中ありて早く既にこの「も」の字を摸せんとするはその敏捷(びんしょう)その軽薄実に驚くべきなり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...餘(あま)りに敏捷(すばしこ)くやられたので...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...その牧師先生自身なかなか体力敏捷であって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...叉手温生捷...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...軽捷(けいせふ)に立ち働いて得意がるやうな心も起る...
森鴎外 「妄想」
...さきに彼女が彼の背格好や美や若さや敏捷さを見ていだいた希望に...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...敏捷(びんしょう)そうないい躯(からだ)であった...
山本周五郎 「風流太平記」
...――われ大捷(たいしょう)を獲(え)たり...
吉川英治 「新書太閤記」
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