...なお結んで解けざるの戦雲を捲き起したでないか...
大隈重信 「列強環視の中心に在る日本」
...まるで煙(けむ)に捲(ま)かれた形...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...いったん捲き込まれたが最後...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...たとへ思ひがけないはずみで捲きこまれたことだつたにしても...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...海中へ捲(ま)き込まれるにきまっているさ」「なるほど...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...ステーションまで提灯を持って迎いに出ていた多勢の町の顔利きに取り捲かれて...
徳田秋声 「黴」
...額にかかる捲毛(まきげ)は鳩(はと)の胸毛のように柔らかであった...
中島敦 「悟浄出世」
...兜(かぶと)に捲(ま)いて勝負せよとの願なり」とかの袖を押し遣る如く前に出(いだ)す...
夏目漱石 「薤露行」
...急に捲(ま)き返す...
夏目漱石 「虞美人草」
...留めどもなくしやべり捲(まく)るのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...親切競争が捲き起こされた...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...召使が子供たちの頸にナプキンを捲きつけた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...憂ひの波は悦(よろこ)びの巨浪(きよらう)の下に捲かれてしまふのであつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...捲きしめてゐた髮毛もゆるめ...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「旗手クリストフ・リルケ抄」
...すぐ次の路地に乘り入れて追手が捲くことができたら...
室生犀星 「汽車で逢つた女」
...派手な格子縞(こうしじま)の浴衣に兵児帯(へこおび)を捲きつけて...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...伯父は直ぐに帰って来て母親からその地図を捲き上げると...
夢野久作 「冥土行進曲」
...頼朝の捲土重来(けんどじゅうらい)に遭って...
吉川英治 「源頼朝」
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