...教会でさまざまな思わくを捲(ま)きおこした...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「スリーピー・ホローの伝説」
...口を糊(のり)するに忙がしくて捲土重来(けんどちょうらい)の花を咲かせようとする意気地が抜けていた...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...いったん捲き込まれたが最後...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...鏝(こて)を当てたものかのように軽く捲き上げていました...
中里介山 「大菩薩峠」
...冬(ふゆ)の季節(きせつ)に埃(ほこり)を捲(ま)いて來(く)る西風(にしかぜ)は先(ま)づ何處(どこ)よりもおつぎの家(いへ)の雨戸(あまど)を今日(けふ)も來(き)たぞと叩(たゝ)く...
長塚節 「土」
...さういふ時(とき)に非常(ひじやう)に便利(べんり)なやうに捲(ま)いてあるので...
長塚節 「土」
...市蔵という男は世の中と接触するたびに内へとぐろを捲(ま)き込む性質(たち)である...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...彫刻帯(フリーズ)が幅広く取り捲いて...
野上豊一郎 「パルテノン」
...一瞬気違いじみた旋風が捲き起ったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...しずかに裾を捲り...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...柔らかいものの結けないのが常のやうにぐるぐると捲き強むばかりであつた...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...赤い細帯を捲きつけていたが...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...そんな記事以上のセンセーションを捲き起した有名な「暗黒公使(ダーク・ミニスター)事件」の大々的報道を思い出してくれるであろう...
夢野久作 「暗黒公使」
...いずれも一時的に人を煙に捲くに足る...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...私は煙に捲かれたように茫然となっていた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...……慌てて絵巻物を捲き返そうとしたが……手がふるえて取り落した……...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...着物が吹き捲られ...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...洛中でやぶれた尊氏が、九州落ちとなって、やがて捲土重来、湊川で正成とまみえるまでをその帖で書く...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
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