...聊(いささ)か煙に捲かれて...
芥川龍之介 「西郷隆盛」
...それも火の粉を防ぐ為めに戸板をかざして立つてゐたのを旋風の為めに捲(ま)き上げられ...
芥川龍之介 「本所両国」
...あの大幅の黒いメリンスをグルグルと頭から足の先まで捲きつけりゃ...
江戸川乱歩 「黒手組」
...それらの捲き旋回する目に見えない風のやうなもの...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...かの女は着物の裾を捲つて...
田山録弥 「島の唄」
...舌を捲いて喜び且つ賞(ほ)めあげました...
中里介山 「大菩薩峠」
...にわかにまた一団の黒雲が捲き起って来たようなのを認めました...
中里介山 「大菩薩峠」
...普通は廻転ドラムに捲きつけたフィルム上に写真を撮るのであるが...
中谷宇吉郎 「線香花火」
...寧ろ情の旋風(つむじ)に捲(ま)き込(こ)まれた冒険の働(はたら)きであつた...
夏目漱石 「それから」
...舌を捲(ま)くばかりです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お前はこれに気がついているだろうな」平次は死骸の――もうすっかり冷たくなった二の腕を捲くり上げて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それが首に捲きついているのであった...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...ふさ/\した艷々(つや/\)しい捲毛(まきげ)や...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...ああいう旋風的突然の完成に自身を捲き立ててゆけないから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...二人のほうへ捲(ま)きあがって来た...
山本周五郎 「山彦乙女」
...私の家(うち)の芸の中でも一番むずかしい秘密の伝授になっているものを……あの奥さんは不思議な人だ」と云って舌を捲かれたという事で...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...伯父は直ぐに帰って来て母親からその地図を捲き上げると...
夢野久作 「冥土行進曲」
...論敵を捲くしたてて...
吉川英治 「新書太閤記」
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