...腹のすいた少年の身にして夜の灯でも繁華な巷は目がくらむで痩脛も捩れるから...
泉鏡花 「遺稿」
...知らない間に袂(たもと)へ入れて置いて逆捩(さかねじ)を食わしたように云ってくれたけれど...
泉鏡花 「婦系図」
...」お婆さんは大きな膝を夫人の方へ捩(ね)ぢ向けた...
薄田泣菫 「茶話」
...うっかり触(さわ)れば生きてますと云い貌にびちりと身を捩(もじ)り...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...ヴェリチャーニノフはぐいと相手を捩じ伏せると...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...肉とも布ともつかないものが渦のようによれ捩れて...
豊島与志雄 「丘の上」
...捩切られた腰部の真赤な切口...
豊島与志雄 「丘の上」
...水道の栓(せん)を捩(ねじ)っていると...
夏目漱石 「変な音」
...自分は薄い髭(ひげ)を捩(ひね)って...
夏目漱石 「夢十夜」
...僕はマスクを捩ぎとらうとする...
原民喜 「鎮魂歌」
...二葉亭の趣向をもット捩(もじ)れア...
久生十蘭 「湖畔」
...首だけこちらへ捩向(ねじむ)けて...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...さもないと汝(うぬ)たちの豚面を項(うなじ)の方へ向けて捩ぢまげて呉れるぞ!』その言葉の終るのも待たずに...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...念を入れて揉(もん)で/\火の気のないように捩付(ねじつ)けて袂(たもと)に入れて...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...脚は卓(つくゑ)と同じやうに捩れて下の方が細くなつてゐる...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「十三時」
...何かをしきりに見ようとしてこちらへ體を捩ぢ向けてゐると...
堀辰雄 「詩集「窓」」
...小団次の黒手組助六が一人の侍の手を捩(ね)じ上げて花道から出て侍等を懲(こら)す...
森鴎外 「細木香以」
...少女は(さ)びたる針金の先きを捩(ね)ぢ曲げたるに...
森鴎外 「舞姫」
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