...それから彼は柩の蓋を捩(ね)ぢはなした...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...今度はその方へ捩ぢ向いた...
薄田泣菫 「茶話」
...強ひて顔を捩ぢ曲げるやうにして笑ひを噛み殺した...
薄田泣菫 「茶話」
...章一はいきなりその手を捩(ね)じあげてくるりと細君の体を前向にした...
田中貢太郎 「一握の髪の毛」
...風が止(や)んでいる間は母の袂をシッカリと捩(よじ)れるように捉(とら)えながら耳を澄ましてい...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ほの白いあごを襟にうづめて脣の片端が思ひ出し笑ひに捩(よ)ぢれてゐます...
富永太郎 「癲狂院外景」
...彼の躯は奇妙な恰好に捩れて...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...錆び捩れた鉄格子がついていて...
豊島与志雄 「蔵の二階」
...どうもこれは乱暴だと振りもがくところを横に捩(ねじ)ったら...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...先づ原作の文藝的内容もさほど喪はず捩ぢ曲げず...
南部修太郎 「文藝作品の映畫化」
...捩れるときは捩れるもんだ...
葉山嘉樹 「牢獄の半日」
...今も捩(も)ぎとられるほど痛いと訴えている...
原民喜 「夏の花」
...私が両手に豆捩(まめねじ)を持って雀躍(こおどり)して喜ぶ顔を...
二葉亭四迷 「平凡」
...『娘(むすめ)の頭(あたま)を捩斷(ちぎ)つて了(しま)へ』と云(い)ひました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...「なるほど……赤坊の手を捩(ねじ)るようなものだから放っておいたんだが...
宮本百合子 「刻々」
...房奴(ばうど)の来て電気線の鍵を捩(ひね)るには猶程もあるべければ...
森鴎外 「舞姫」
...房奴の來て電氣線の鍵を捩るには猶程もあるべければ...
森鴎外 「舞姫」
...または腐った花びらのように捩(よじ)れ合っているのであった...
夢野久作 「女坑主」
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