...選擇するとは或種の經驗を強調して或種の經驗を捨象することである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...強調せられ若しくは捨象せらる可き經驗の意義である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...捨象せられたる經驗は怨靈となりて新しき世界の四周を脅迫する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...第一は經驗の内容を捨象して其形式のみを保存するのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...「数学はすべての精神科学に存する摩擦を捨象する」とか...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...だが鹿とのこれらの関係を捨象しても...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...正弦運動などに分解してその中の一つを抽出し他を捨象する事によって...
寺田寅彦 「漫画と科学」
...意識(イデオロギー)のこの重大な特色を一応捨象して...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...一切の論理的・概念表現的・意味内容を捨象して...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...社会諸関係の内から経験的乃至偶然的な――例えば戦争・革命・飢饉・震災の影響・等々の政治的意義をもつ――諸項を捨象し去って...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...この場合物質の内部的変化或いは物質が物体として働く時の変化は之を捨象するから...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...今仮にその質量を捨象し従ってこの物質を数学的一点と見做すならば(質点という今日の言葉を連想してよいであろう)...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...けれども他の内容を捨象することではない...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...「技術そのもの」の問題を取り扱っている今の段階ではこのモメントは捨象しよう)...
戸坂潤 「技術の哲学」
...一切の不要なる条件を現実的に捨象することによって...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...それは客観的な事実自身の捨象乃至抽象に対応はする...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...特に社会から歴史を捨象して了う特別な立場に立たない限り...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...現実の事実と実際関係とを視界から捨象して了うからである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
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