...下の蕃藷畑(ばんしょばたけ)に這いかかろうとする処に大きな丸い捨石があって...
寺田寅彦 「嵐」
...玄関の植込の影の捨石に頭をぶっつけた千代次は...
豊島与志雄 「千代次の驚き」
...もう呼吸(いき)も絶え絶えになるばかり疲れ果て有合う捨石(すていし)の上に倒るるように腰を落した...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...松の根元の捨石(すていし)に労(つか)れた腰を下(おろ)した...
永井荷風 「曇天」
...蟲聽き臺の捨石や床几(しやうぎ)に思ひ/\に腰を掛けて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次はその影の前の捨石に腰をおろしました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...其處に大きな捨石(すていし)が一つある...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――藥鑵も玩具も捨石に違ひないやうな氣がするが――」平次は何やら考へ込んでしまひました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...御用空地(あきち)の隅の捨石の上か何んかで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...捨石に並んでかけると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...捨石のお金がちっともまけず...
正岡容 「わが寄席青春録」
...大業完遂の捨石にならなければならぬ筈だ...
山本周五郎 「日本婦道記」
...誰の捨石にだってなろうじゃないか...
横光利一 「上海」
...参木は自分の捨石になり出す宮子のことを考えながら、その捨石の、また捨石になり出した甲谷の顔を新しく眺めてみた...
横光利一 「上海」
...君の捨石を拾ったって...
横光利一 「上海」
...龍太郎(りゅうたろう)は濠(ほり)ぎわの捨石(すていし)を見つけて...
吉川英治 「神州天馬侠」
...眼八は境内の捨石へ腰をすえ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...おれは捨石(すていし)になる覚悟だ...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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