...自分の弱味を殊更(ことさら)に捨て鉢に人の前にあらわに取り出して...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...命知らずな捨て鉢なところがあった...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...」と云ふ樣な捨て鉢な事は云つた事がなかつた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...しかし二人の間の壁に耐え切れなくなった私は捨て鉢な言葉を放ったのだ...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「長い部屋」
...」お増は捨て鉢のような言い方をして...
徳田秋声 「爛」
...ある娼婦と心中未遂に到るまでの捨て鉢な戀の告白をしました...
南部修太郎 「S中尉の話」
...銭形の親分」お栄は少し捨て鉢になりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...捨て鉢の気持ちを抑えた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...捨て鉢の気持ちになって...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...ここへ来て何らか捨て鉢な事をやろうとすること自体...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...捨て鉢の貧乏人で...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...同じむじなの捨て鉢のならず者どもが三人...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...捨て鉢になって、あらゆる臆病心をむりやりに超越させられた揚句、おれは想像の中で、こっちと同様、人間離れのしてしまった相手と、めくらめっぽうに血を流しながら、なぐり合った末に、満身の力をこめて、憎らしい口の中へ拳骨を叩き込んだら、相手の歯が一枚残らず砕けてしまった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「なぐり合い」
...彼は、雪之丞を、闇打ちにかけ、一刀の下(もと)に斬り伏せようとして、却って、左の二の腕に、傷を負わされ、不首尾に終って遁(に)げ延びてから、捨て鉢の気持で、とある、小料理屋で、酔いを買ってから、松枝町にある、土部三斎の隠宅を頼って行こうとする途中だった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...すべてに対して捨て鉢であると同時に高を括(くく)っているのであります...
夢野久作 「鼻の表現」
...もう捨て鉢だった...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...捨て鉢にかかって来た...
吉川英治 「三国志」
...いよいよ不貞くされの捨て鉢の...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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