...捨て身の生活のどん底にひそむさびしい不足をほのめかした...
有島武郎 「或る女」
...私は捨て身になって...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...すっかり捨て身になっていた...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...男の言い方が急に捨て身になって来た理由をはかり兼ねていた...
梅崎春生 「日の果て」
...捨て身な構へでもある...
林芙美子 「瀑布」
...捨て身でやつてゐないだらうか?」「いや...
葉山嘉樹 「遺言文学」
...この「捨て身」で階級闘争の中に入つてゐる...
葉山嘉樹 「遺言文学」
...捨て身な作品と共に...
葉山嘉樹 「遺言文学」
...浄海 またこれまでの果報と捨て身のこと...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...もう捨て身になるだけの気力も残ってはいないらしい...
山本周五郎 「新潮記」
...家を捨て身を捨てて...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...捨て身の突撃を命じられてゐた...
吉川英治 「折々の記」
...まったく義貞の捨て身な勇が人の予想をこえていたもので――彼は箱根...
吉川英治 「私本太平記」
...それにまた、一休には、めくらの森の瞽女という愛人もいましたし、色道にかけては、さきに右近の例で云ったように、捨て身で、人間の性慾なるものへ、身をつッこんだかと思われるふしもあります...
吉川英治 「小説のタネ」
...捨て身になって、彼と三平とが、土民たちを痛めつけるほど、純樸(じゅんぼく)は、野性に返る...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...捨て身で怒ったことはない...
吉川英治 「平の将門」
...見返りお綱の捨て身に斬ってかかる刃(やいば)は...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...その速度に捨て身の意思を乗せてくるのとでは...
吉川英治 「宮本武蔵」
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