...初めこれを過重視したちまちにしてこれを捨て去るごとき人のなるべく少なからんことを希望するのあまり...
丘浅次郎 「民種改善学の実際価値」
...行くところあるの」「そんなとこないわ」十七の娘を細雨の降っている深夜の街に捨て去るわけにはいかない...
外村繁 「澪標」
...それを捨て去る気はない...
富田常雄 「刺青」
...それを捨て去ることのできない血統だった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...どうして疑うことができようか? それは生を捨て去るのと同じである...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...母に対する恩愛を打ち捨て去るを要しなば...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...さりとて全く眺望なきものも強(あなが)ち捨て去るには及ばない...
永井荷風 「日和下駄」
...つれなく見捨て去る当時(そのかみ)に未練があればあるほど...
夏目漱石 「虞美人草」
...その世界の存在と自分の存在とをいっそうはっきりと確信したいという気持を捨て去ることはできなかったのだ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...今の生活の過剰なまでの悦楽を捨て去ることは出来ないと彼は感じ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...ただ一人の肉親を捨て去るというのは...
久生十蘭 「西林図」
...完全に捨て去ることに...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...二本松を捨て去るのでございましょうか」「そうだ...
吉川英治 「私本太平記」
...敵中に捨て去る形にはなるが――それもかえりみていられないほどな義貞の心理であったには相違ない...
吉川英治 「私本太平記」
...敵国の質(ち)に捨て去るも...
吉川英治 「新書太閤記」
...君臣の契(ちぎ)りすら敝履(へいり)のごとく捨て去る人間もいる乱世に...
吉川英治 「新書太閤記」
...ただの空き家として捨て去る多年の住居に...
吉川英治 「新書太閤記」
...神話や夢として捨て去る方策を探してきた全ての事柄に対する慄然たる確認になるのだ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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