...比較的柔い自由自在になる泥で捏(こ)ねて拵える感じがあるが...
高村光太郎 「回想録」
...この神秘捏造(ミステフィカシオン)の悪癖が...
太宰治 「兄たち」
...そんなことは柳田君が捏造したならいざ知らず...
田山録弥 「エンジンの響」
...理屈など捏ねてみたって始まらない...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...それを捏造(ねつぞう)したのは御者だとされた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...人間には呼び名の自由がある――なんぞとガラクタ文士が理窟を捏(こ)ね出しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...「何を捏造(ねつぞう)する事やら...
夏目漱石 「明暗」
...『藁麺麭(パン・ド・パイユ)』という出鱈目なものを捏ね上げて...
久生十蘭 「犂氏の友情」
...捏粉菓子(ブリオーシュ)をひとついただいてもいいかしら?――いけません...
久生十蘭 「キャラコさん」
...れいのコックス事件を捏造して...
久生十蘭 「ノア」
...ヤッサモッサ捏返(こねかえ)している所へ生憎(あやにく)な来客...
二葉亭四迷 「浮雲」
...全くこの二席の空高く浮く昼月の美しさに比べ見て、なんと他のことごとくの闇汁のゴッタ煮の鵺(ぬえ)料理の、ただいたずらに持って廻り、捏ねっ返して、下らなくでき過ぎていることよ...
正岡容 「我が圓朝研究」
...『南畝莠言(なんぽゆうげん)』の文を読み損ねて勝軍地蔵を日本で捏造(ねつぞう)したように信ずる者あるに...
南方熊楠 「十二支考」
...皮はゆでたジャガ芋の裏漉(うらご)しにしたのへバターと玉子の黄身を入てよくよく混ぜて塩胡椒で味をつけてよくよく捏(こ)ねるとネバリが出て来ます...
村井弦斎 「食道楽」
...そしてその新たな物質をなでまわし捏ねかえして...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...指掻紋の大捏鉢(おおこねばち)があるが...
柳宗悦 「京都の朝市」
...「捏(こ)ねをやってるときに...
山本周五郎 「さぶ」
...とうとう彼女を白鷹助教授の第二夫人と言ったような噂を捏造(ねつぞう)して...
夢野久作 「少女地獄」
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