...母に関してはどのへんまでが捏造(ねつぞう)であるか知らなかった...
有島武郎 「或る女」
...曰く――荷高似内(にたかにない)――何だか勘平と伴内を捏合(こねあ)わせたようだけれど...
泉鏡花 「薄紅梅」
...このまま縦令(たとい)露西亜の土となろうとも生きて再び日本へは帰られないと駄々(だだ)を捏(こ)ねたは決して無理はなかった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...赤土を捏(こ)ねて壁を塗り...
相馬泰三 「新らしき祖先」
...駄々(だだ)を捏(こ)ねたりしたが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...いつもなら姉ちゃんも一緒でなければなどと駄々(だだ)を捏(こ)ねずには措(お)かないところを...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それを指で捏ね廻しながら...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...彼等を捏(こ)ね潰した碾臼は...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...軍人の政治干与に就いて海軍側の意向をただせのとダダを捏ねている(陸軍は...
戸坂潤 「社会時評」
...相不変のヨタ捏ねてフラフラと立ち上った「市民」は...
戸坂潤 「社会時評」
...捏(こ)ね直して来ねえ」「捏ね直すくらいなら...
夏目漱石 「草枕」
...よし主人が小供をつらまえて愚図愚図(ぐずぐず)理窟(りくつ)を捏(こ)ね廻したって...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...捏粉菓子(ブリオーシュ)をひとついただいてもいいかしら?――いけません...
久生十蘭 「キャラコさん」
...「根源的」実体や質料を捏造することを想像に余儀なくさせるのである...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...裁判所がありもしない証拠を捏造(ねつぞう)するようなことは...
平林初之輔 「予審調書」
...二つの異なる記事として自分の事を材料とした捏造記事が出てゐる...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...たとえ話する者は受売であり又捏造であろうとも...
柳田國男 「夢と文芸」
...死を決して駄々(だだ)を捏(こ)ね始め...
夢野久作 「近世快人伝」
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蝕まれた 厭倦 惚れて通えば千里も一里
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