...黒髮を長く肩を分けて蓬に捌いた...
泉鏡花 「遺稿」
...黒髪を背に捌(さば)く...
泉鏡花 「海神別荘」
...又自然の命令で所謂神の捌である...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...大いにこれを広告的に廉価に売り捌こうと思った...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...体(てい)よく捌(さば)かれたり...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...しかし、流石、薩摩七十七万石を、手玉にとる妹だけに、捌けてらあ、小藤次、お前、あの女に、惚れているんだろうって、図星だね...
直木三十五 「南国太平記」
...そのおもちゃの扱いぶりの熟練と軽妙とを極めた捌(さば)きは...
中里介山 「大菩薩峠」
...声も立て得ぬ憤激が捌(は)け口見付ける強烈な夜(よる)を望んでゐたのです...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...高利の奧印金に惱まされた御家人か――いづれそんなものだらう」「へヱ――」「切手(きりはん)や役料を捌(さば)いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...麦を売り捌く分別でもしたらどんなもんだね...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...だんだん社交になれた人づきよい捌けた声の調子と態度とをとり戻し...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...吼える日本海のぎりぎりまで町裾を捌いてゐる...
室生犀星 「命」
...捌くにも捌き切れない大量のむなしさであつた...
室生犀星 「渚」
...捌(はち)話が極まって...
森鴎外 「雁」
...羽織の捌(さば)き加減が...
夢野久作 「斬られたさに」
...それぞれに競い合う本能的な力の乱れを捌き下る...
横光利一 「鵜飼」
...矢代は心労と懐しさの手捌きに疲れを覚えた...
横光利一 「旅愁」
...そのことだ」と程よく捌(さば)く者があって...
吉川英治 「宮本武蔵」
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