...裾の捌きが青疊に紅の波を打つて...
石川啄木 「菊池君」
...胸前(むなさき)にかかる湯気を忘れたように手で捌(さば)いて...
泉鏡花 「歌行燈」
...二(ふた)ツばかり薄彩色(うすさいしき)の裾捌(すそさばき)で...
泉鏡太郎 「艶書」
...」と裾を捌(さば)くと...
泉鏡花 「婦系図」
...綺麗に捌(さば)いてやろうと思って...
泉鏡花 「婦系図」
...又自然の命令で所謂神の捌である...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...心から捌けて洒落(しゃらく)であったかというと実は余り洒落でなかった...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...何か物産一手捌きの御役目でも仰せつけられた方が...
江見水蔭 「備前天一坊」
...これが単なる愛玩犬を売り捌(さば)く犬商の態度として受け取り得ることでしょうか...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...一つ戰車に身を托し庶子は手綱を取り捌き...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...しかし、流石、薩摩七十七万石を、手玉にとる妹だけに、捌けてらあ、小藤次、お前、あの女に、惚れているんだろうって、図星だね...
直木三十五 「南国太平記」
...いかにも捌(さば)けないところがあるようだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...人間の万事を臆面(おくめん)なく取り捌(さば)いたり...
夏目漱石 「野分」
...男女関係で捌(さば)けた通人というものは認めていない...
野村胡堂 「平次と生きた二十七年」
...ホンジュラス産のマホガニーとしてフランスで売捌くのが目的であった...
久生十蘭 「フランス伯N・B」
...建築、造園、教養、叡智、学問、そんなものに思いをひそめている人がいたらその人は庭をみながら柔かく教養、叡智の捌け口を、手つだってくれることに気づく...
室生犀星 「日本の庭」
...おそらく充分に刀は捌(さば)けまい...
山本周五郎 「いさましい話」
...一人で捌(さば)いて見せるからナンテ大それた熱を吹きやがって...
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」
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