...保吉の捉える下(くだ)り列車はこれよりも半時間遅いはずだった...
芥川龍之介 「寒さ」
...「あの男を捉える確信があるかとおっしゃるのですか...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...私はなぜかクモの巣の糸を集めて捉えるという方法を当時知らなかった...
高村光太郎 「蝉の美と造型」
...其れは唯或る肉体が最上最強の美の極点に到達した刹那の姿態を捉える事なのだ...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...確かにそういう規定でも一応は捉えることが出来るだろう...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...之に反して(唯物)弁証法的論理学は存在を運動のままの姿に於て捉えることが出来また捉えねばならぬ(蓋し弁証法に於ける矛盾とは...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...却って初めて三者の間の相関的な交互の動的連関を捉えることを企てる...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...なる程思想をイデオロギーとして社会的連関の下に捉えるには...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...そんなとく子の姿を捉えることを忘れない...
外村繁 「澪標」
...その影を捉えることができない...
中里介山 「大菩薩峠」
...逢曳の現行犯を捉える可く企らんだ訳であります...
西尾正 「陳情書」
...弥八 (伊兵衛を捉える)何をしやがる...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...どの角度に向けてヨットの帆を膨らませるべきかを知らないあの若者達を捉える躊躇によって横面を張られるのだった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...ウージェーヌはタイユフェール嬢の密かな眼差しを捉えることが出来た...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...因果関係を「哲学的関係」として捉えるか「自然的関係」として捉えるかの違い...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...却って主体的に捉えることである...
三木清 「哲学入門」
...それは何一つ捉えることができず何一つまともに享受することを知らない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...どんなに深く人の心を捉えるものであるかということを...
夢野久作 「あやかしの鼓」
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