...人のゐるらしいけはひを捉へた...
芥川龍之介 「六の宮の姫君」
...少なくも英軍を捕捉し得たかも知れぬ...
石原莞爾 「戦争史大観」
...」とさすがに手を控えて、例の衣兜へ突込んだが、お蔦の目前(めさき)を、(子を捉(と)ろ、子捉ろ...
泉鏡花 「婦系図」
...大道(だいどう)のまん中で風に捉(と)られた帽子を追つかけるのは...
薄田泣菫 「茶話」
...すぐされて捉えられて行つて了ふ...
田山録弥 「心の絵」
...……その度毎に追掛けて来て捉(つかま)えて放さないんだもの……はあッ!一昨日(おととい)からまた其の事で...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...その文章は事物の刻々のアクチュアリティーを捉えるには...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...神話の復活をこの素朴な形態に於て捉えた後にこそ...
豊島与志雄 「神話と青春との復活」
...捉まえたと思うと...
中里介山 「大菩薩峠」
...あべこべに人を捉えて...
中里介山 「大菩薩峠」
...姉から要領を得られなかった彼はまた比田を捉(つら)まえて同じ質問を掛けて見た...
夏目漱石 「道草」
...吾輩の頸根(くびね)っこを捉(とら)えて引きずり卸したら宜(よ)さそうなものだが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...「捉まえたよ、お前は誰、お前は?」捜り寄る姫の繊手が、蕨の若芽のように伸びて、相手の肩から首筋へ、頬のあたりへと伸びます...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...認識の問題も行為の立場から捉えられねばならぬ...
三木清 「哲学入門」
...もうわたしの心も魂も緊(きび)しく捉われて...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...鯉のどこかを捉(つか)まえ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...小鳥どもは竹のなかへ伏さって捉(つか)まってしまう...
魯迅 佐藤春夫訳 「故郷」
...その体験の内容には概念的把捉の過程が存するであろう...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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