...『捉つた!』吉野は...
石川啄木 「鳥影」
...ある時鷲(わし)を捉(とっ)て押へしより...
巌谷小波 「こがね丸」
...ヨブ記の真意を捕捉することを得なかったのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...捉(とら)えた鼠を嬲(なぶ)ってよろこぶ猫のような快味を覚えながら...
海野十三 「振動魔」
...その袖(そで)を捉(とら)える女...
江戸川乱歩 「鏡地獄」
...彼(かれ)の手足(てあし)を捉(と)り...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...後になって三娘が祝に捉えられて伴れもどされたということを聞いたので...
田中貢太郎 「水莽草」
...そしてこれを私の一層不分明に一層不明瞭に把捉する餘のものから分離するならば...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...だからここでは観念はいつも自分の外に横たわって運動している存在を捉えなければならない...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...「存在者」から抽象された「存在すること」・「存在する」・に於て捉えようとした代表的なものは...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...またそれだけその思惑を捉えることはむずかしかった...
豊島与志雄 「運命のままに」
...大威張(おほえばり)して」おつぎは呟(つぶや)きながら内(うち)の女房(にようばう)に聞(き)いて小麥粉(こむぎこ)を一捉(つか)み出(だ)して遣(や)つた...
長塚節 「土」
...錫杖の柄(え)へ捉(つら)まったりして...
夏目漱石 「道草」
...なまじ曲者を捉へ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ましてや此(この)大島田(おほしまだ)に折(をり)ふしは時好(じこう)の花簪(はなかんざし)さしひらめかしてお客(きやく)を捉(と)らへて串談(じようだん)いふ處(ところ)を聞(き)かば子心(こゞころ)には悲(かな)しくも思(おも)ふべし...
樋口一葉 「にごりえ」
...他は大抵従来の因襲に捉われて便に就き善に移る事を悟らなかった...
牧野富太郎 「植物記」
...たまたま鷹や梟(ふくろう)に(ひよこ)一疋金魚一尾捉られる位は冥加税(みょうがぜい)を納めたと心得べしと説いた...
南方熊楠 「十二支考」
...手に手に腕や肩を捉えた...
夢野久作 「斜坑」
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