...從て手古奈には勿論忍男に對しても恨の念を秋毫も挾まぬのである...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...正式裁判にまでも訴えようとしていた兄のドミトリイ・フョードロヴィッチと父との間に挾(はさ)まって...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...何人も憲法の効果に對して疑惑を挾むものあるべからず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...僕は両方の気持に板挾みになって...
豊島与志雄 「椎の木」
...」悟浄は控えめに口を挾(はさ)んだ...
中島敦 「悟浄出世」
...「いやどうもあの挾むのは妙ですな...
長塚節 「撃劍興行」
...どんな人にも寸毫(すんがう)の疑ひも挾ませなかつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「凧糸で首を巻いて――あの羽子(はね)を挾んで――」熱心に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...二本手挾(たばさ)んだ時の名をそのまゝ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...殆ど其起原に疑を挾む者もないやうであるけれど若し此ぶらんこなる名稱がぶらこゝからして出たとなれば...
原勝郎 「鞦韆考」
...Kは異論を挾んだ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...永年ペンを挾むのに使ったので...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「群集の人」
...今これを溝挾本と名づける...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...従前療治してゐる医者の言(こと)に疑を挾(さしはさ)み...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...これもちょっと焼いて竹のさきに挾んだものなどを立てる...
柳田国男 「年中行事覚書」
...昔の大名行列(だいみょうぎょうれつ)の挾箱持(はさみばこも)ちは...
柳田国男 「母の手毬歌」
...そこは田に挾(はさ)まれた村道で...
山本周五郎 「風流太平記」
...その炭を挾む鉄の道具を売るのが目的だという事がヤットわかった...
夢野久作 「恐ろしい東京」
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