...それを幻花子(げんくわし)がチラと耳(みゝ)に挾(はさ)んで...
江見水蔭 「探檢實記 地中の秘密」
...従来たゞ他動的に教へられて其まゝ信じ来つた事に対しても疑を挾む様に成つて来る...
丘浅次郎 「人類の将来」
...區々一身上の誹毀何ぞ意に挾むに足らんやと侯の磊落なる洵に斯くの如し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...通りを挾んだ向うの家の娘に違いありません...
豊島与志雄 「二等車に乗る男」
...元亨利貞を四徳と解すべきや否やは既に歐陽修も疑問を挾んだのであつて...
内藤湖南 「易疑」
...智識階級はいつでも板挾みになります...
内藤湖南 「應仁の亂に就て」
...それ以上に疑問を挾むものを罪惡とする樣な考へが必要でない...
内藤湖南 「支那古典學の研究法に就きて」
...辨當(べんたう)が盡(つ)きてから勘次(かんじ)は鰯(いわし)をおつぎへ挾(はさ)んでやつた...
長塚節 「土」
...宗助(そうすけ)は兩手(りやうて)を兵兒帶(へこおび)の間(あひだ)に挾(はさ)んで...
夏目漱石 「門」
...地面(ぢべた)から一尺(しやく)ほどの高(たか)さの竹(たけ)の皮(かは)の間(あひだ)に蜘蛛(くも)の死骸(しがい)が挾(はさ)んである...
南部修太郎 「畫家とセリセリス」
...その中に挾まれた五つのつり台は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...格子に手紙を挾んで歸ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...多分右太吉が通辭(つうじ)をして居る頃小耳に挾んだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...責めあったりするのだったら……消すに消せない思い出を間に挾んで...
久生十蘭 「蝶の絵」
...個人的なものを間に挾んで仕事をする人間には到底理解されないことです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...」「わたくしの頬を兩手で挾んで頂だい...
室生犀星 「はるあはれ」
...それを一々諒として異議を挾まずに居たら...
柳田國男 「書物を愛する道」
...幸坊を挾んで寝ましょうよ...
山本周五郎 「花も刀も」
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