...傍より言を挾(はさ)みて曰...
芥川龍之介 「骨董羹」
...自分の小さゝと弱さと卑しさとをその儘に看過する惰弱の心を挾んでゐないと云へなかつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...其處には吸ひさしの卷煙草を耳に挾んだ印半纏を着た若い男が...
石川啄木 「我が最近の興味」
...雪子とお兒の間に挾まりつゝ雛を見る...
伊藤左千夫 「奈々子」
...人の善ささうな顏に其上の疑點を挾まうとはしなかつた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...大講堂と法文科の建物との猛火に挾まれながら...
豊島与志雄 「公孫樹」
...やはり公羊學派の人々の疑問を挾んだ點から入つた方が便利であり...
内藤湖南 「尚書稽疑」
...肱(ひぢ)に挾(はさ)まれて顏(かほ)がちつとも見(み)えない...
夏目漱石 「門」
...へえと驚(おど)ろいた樣(やう)な言葉(ことば)を挾(はさ)んで聞(き)いてゐたが...
夏目漱石 「門」
...私は詞を挾みかけた...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...建物と板塀の間に挾(はさ)まつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...寸毫(すんがう)も疑ひを挾む餘地はありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...取出した紙入――その中に八つに疊んで挾んだのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その間に疑ひを挾むべくもありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何んの疑ひを挾む餘地もなかつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...少しの疑ひを挾む餘地もありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...責めあったりするのだったら……消すに消せない思い出を間に挾んで...
久生十蘭 「蝶の絵」
...果して正兵衞は眼をきよろんとさして言葉を挾んだ...
水野仙子 「醉ひたる商人」
便利!手書き漢字入力検索