...若様が自分の手の間に挾んで...
有島武郎 「星座」
...又々書肆を板挾みの苦しみに陥れました...
上村松園 「幼き頃の想い出」
...祠を挾んでゐる二つの岩は女陰の形を造つて居ます...
江南文三 「佐渡が島から」
...そこには男が特にみのる一人に對して考へてゐる樣な愛なぞは微塵も挾まれなかつた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...大講堂と法文科の建物との猛火に挾まれながら...
豊島与志雄 「公孫樹」
...然るに唐の中頃から古來の注疏に疑を挾み...
内藤湖南 「概括的唐宋時代觀」
...始めて倭國が果して日本なりやに疑を挾めり...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...それを挾んで私と向ひ合せに腰を降した...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...はたの者が知つてゐたのか」平次はフト口を挾みました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その中に挾(はさ)まつた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...神月はものをいえる立場にあるわけです」「あんなひとが挾まっているとは...
久生十蘭 「あなたも私も」
...道の両側にコザクが十二人ずつ道路を挾んで向きあって立っている...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...重吉の顔を両手で挾み...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...その代りに千法(フラン)の紙幣を一枚そこへ挾み込んだ...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...それから腋挾んでゐた大きなシヤポオ・クラツクを番人の頭に被せた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「十三時」
...榛軒が異議を挾(さしはさ)まなかつたので...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...前後を私服に挾(はさ)まれて...
山本周五郎 「青べか物語」
...自分の意慾を欲するまま書いて僞りや挾雜を交じへないといふのが...
吉川英治 「折々の記」
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