...木挽町(こびきちょう)三丁目河岸...
高浜虚子 「五百五十句」
...二丁目の二十番地ださうですから」と言つてもうごろ/\と挽きかける...
高濱虚子 「俳諧師」
...其慘状殆ど挽囘し得べからざるの點に達せしめたり...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...株屋の手代をペトロンにもつて木挽町(こびきちやう)でアパアト住ひをしてゐたが...
徳田秋声 「のらもの」
...民黨の推挽に依て衆議院議長の椅子を得たりき然るに彼れは倏忽手を飜へして復た改進黨を攻撃し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...以前は小麦を水車にやって挽(ひ)かせたものであるが...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...今もいった通り多摩川の岸で船頭や粉挽をやっている位の男ですからいわゆる通人という部類の男ではありますまい――遊戯思想ということをもう少し厳粛に考えているかも知れません」「ところであの小説の中の Tsukue が主人公なのですか――よくあの男の性格をニヒリストだというのを聞きますが...
中里介山 「山道」
...石臼は其儘幾つかごろ/\とめぐして此れで蕎麥挽はやめた...
長塚節 「芋掘り」
...挽割麥(ひきわりむぎ)の勝(か)つた粗剛(こは)い飯(めし)は齒齦(はぐき)が到底(たうてい)それを咀嚼(そしやく)し能(あた)はぬのでこそつぱい儘(まゝ)に嚥(の)み下(くだ)した...
長塚節 「土」
...これから車を挽いて三里も行けば...
新渡戸稲造 「教育の目的」
...古風な教会の燭台みたいな恰好に轆轤挽(ろくろびき)にした木の柱で支えられた浅い客好きのする庇の下へチチコフを招き入れた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...大好きですがどうも胡麻をかけただけでは物足りないので一工夫して、挽肉を味噌、醤油、砂糖で甘辛くどろりと煮て胡麻などの代りにかけていただきます...
宮本百合子 「十八番料理集」
...それは南瓜の小さいのを択(え)って青い皮をグルリと薄く剥いて頭の処を手際よく皮だけ円(まる)く切って中をくり抜いておいて別に牛肉でも鳥肉でも魚肉でも肉挽器械(にくひききかい)で挽いたものかあるいは叩(たた)いて摺(す)ったものへ塩胡椒で味をつけて...
村井弦斎 「食道楽」
...一斤十八銭のブリスケという処を買って一晩強い塩水へ漬けて翌日四時間ばかり湯煮て肉挽器械(にくひききかい)で挽いて塩胡椒して塗ります...
村井弦斎 「食道楽」
...「木挽町の芝居見物...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...「それは兵士たちが水と米と挽いた塩漬肉だけで満足するから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...英信は木挽町に住む...
山本周五郎 「山彦乙女」
...その頃まではどこの材木置場にも木挽(こびき)が活躍していたので...
夢野久作 「近眼芸妓と迷宮事件」
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