...ひもばしごを振れるだけ振っておいて...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...掻き彈くや三由良(ゆら)の門(と)四の門中(となか)の海石(いくり)五に振れ立つ浸漬(なづ)の木の六...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...世間にあり振れた民族国家至上絶対主義という常識(?)に...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...勿論之を単にあり振れた常識的観念であるとして見すごすことは出来ない...
戸坂潤 「読書法」
...そこで例の見舞い客に振れ舞う土瓶らの茶碗酒を我々にも飲ませたが...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...「無い袖(そで)は振れないから一番いいのさ...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...竜之助が、もう少し如才(じょさい)なく詫(わ)びをしたら、或いはそれで負けてもらえたかも知れぬ、またこの店の亭主が、もう少し情けを知った人ならば、それで我慢(がまん)したかも知れぬ、しかしながら、竜之助は誰に向ってもするように、ない袖は振れぬ、ないものは払えぬというのが不貞(ふて)くされのようにも取れば取れるので、勘定高い亭主が承知しない...
中里介山 「大菩薩峠」
...追ひめぐり羽打ち振れば...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...黄金(こがね)の色を細長く空に振れば...
夏目漱石 「虞美人草」
...ジグザグに左右に振れて落ちる數段の水條が分明に分る...
沼井鐵太郎 「黒岩山を探る」
...こんなに下手になる筈もない」新帰朝の天才提琴家という振れこみで...
野村胡堂 「天才兄妹」
...潮鳴りの音を聞いたか!遠い波の叫喚を聞いたか!旗を振れッ!うんと空高く旗を振れッ元気な若者達がキンキラ光った肌をさらしてカラヽ カラヽ カラヽ破れた赤い帆の帆縄を力いっぱい引きしぼると海水止めの関を喰い破って朱船は風の唸る海へ出た!それ旗を振れッ○○歌を唄えッ朽ちてはいるが元気に風をいっぱい孕んだ朱帆は白いしぶきを蹴って海へ!海の只中へ矢のように走って出た...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...一度首を振れば草木もなびき...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...坂田がノーと首を振れば...
久生十蘭 「あなたも私も」
...どし振れ! 振れ!旗! 旗!振れ! 振れ!旗! 旗!ヴヮッ...
松本淳三 「労働祭歌(※[#ローマ数字1、1-13-21])」
...春の初めに振れ、振れ、袂...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...棒の先の環(かん)から長い鎖(くさり)が垂れていて、その鎖の端には、ぶんと振れば、人間の頭蓋骨を砕くに足る鉄の球がついている...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ブランコの振れについて...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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