...咲いたばかりの大きい藤の花の一房々々を打ち振れば...
魯迅 井上紅梅訳 「不周山」
...信号灯をもっと振れ」二人は...
海野十三 「空中漂流一週間」
...」と言ひ、すぐ眼の前に浮ぶのは、あのまじめなお婆さんの顏と、おごそかな聖人の顏で、ああ、これは、とんだ事になつた、あの人たちは未だ私を叱つた事は無いけれども、しかし、どうも、こんなにおそく歸つたのでは、どうも氣まづい事になりさうだ、えい、お酒はもう無いか、と瓢を振れば、底に幽かにピチヤピチヤといふ音がする...
太宰治 「お伽草紙」
...お仲人(なこうど)の振れ込みほどのことも無く...
太宰治 「春の枯葉」
...北原白秋の諸文士(いずれもあまり進歩的な顔振れではないことを注意すべきだが)が...
戸坂潤 「社会時評」
...自分から出かけて町じゅうに振れまわったものであった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...日本人の劣等性をいい気持そうに振れ廻(まわ)っていた人たちが...
中谷宇吉郎 「日本のこころ」
......
野口雨情 「未刊童謡」
...明治四十五年新聞社に入るとき「劇評も書ける」という振れ込みであったことを考えると...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...首を三つ縦に振れ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一度首を振れば草木もなびき...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...ところで文書は依然として手続き中ですから、裁判所事務局間の絶え間のない交渉によって要求されるままに上級各裁判所に送りこまれ、下級裁判所に差戻しになり、大小の振れ、長短の滞りによって上下に揺れるわけです...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...坂田がノーと首を振れば...
久生十蘭 「あなたも私も」
...「振れ舞ふよか振れ舞はれた方が好(え)えね...
ボレスラーフ、プルース 二葉亭四迷訳 「椋のミハイロ」
...らっぱなどという消防関係の男たちがしじゅう植峰に出入りしていたがみんな意気振れば意気ぶるだけ田舎者ばかりで...
牧逸馬 「舞馬」
...年とった農民がそのトラクターを眺めて溜息をついて疑わしそうに否定的に頭を振れば...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...姪という振れこみで...
矢田津世子 「鴻ノ巣女房」
...めッたに大道では公開しない秘術のかずかずを今日はごらんに入れよう――といっているような口上振れの最中だった...
吉川英治 「新・水滸伝」
便利!手書き漢字入力検索