...振り払う、また掴(つか)みかかる、――相手は誰だか知らないのですが、その力の逞(たくま)しい事は、到底ただものとは思われません...
芥川龍之介 「報恩記」
...カロラインがかかげていたエープロンをさっと振り払うと...
有島武郎 「フランセスの顔」
...取られた手を振り払うどころか...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...振り払うようにして編輯の部屋へ入って行った...
相馬泰三 「六月」
...彼は足の埃(ほこり)を振り払うように指から嗅煙草を振り払い...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...それを振り払うことができなかったのだ...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...身内に食い込まれて振り払うことのできない寄生的な過去の重荷に圧せられて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...夢中で振り払うと...
中里介山 「大菩薩峠」
...兵馬も無下(むげ)に振り払う気持にはなれませんでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...「御前様」お豊は憑物(つきもの)を振り払うように...
野村胡堂 「礫心中」
...(振り払う伊兵衛を又捉えて引戻す)おみな (夫の大事と引返し...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...振り払う)何をするんだ...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...彼はまた恐ろしいものを振り払うように身体をゆすぶって妄想を追いやろうとしたが...
平林初之輔 「犠牲者」
...取りつかれた魅惑を振り払うことができなかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...汚ない物でも振り払うように...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...何をしやがる」振り払うや...
吉川英治 「江戸三国志」
...その好意にまかせた腕を振り払うこともならず...
吉川英治 「江戸三国志」
...頭から振り払うように...
吉川英治 「新書太閤記」
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