...指物師は、熟練した技術を持つ職人だ...
...其道順の指物師の工場に...
今井邦子 「水野仙子さんの思ひ出」
...閑(ひま)さへあれば何かこつ/\指物師の真似事をしてゐたが...
薄田泣菫 「茶話」
...昼間は指物師をやり市会議員を勤めていたが...
中島敦 「光と風と夢」
...小説家をもってあたかも指物師(さしものし)とか経師屋(きょうじや)のごとく単に筆を舐(ねぶ)って衣食する人のように考えている...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...あの藤次郎とかいう指物師の醜い顔です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――あの指物師が仲間だったのだ――平次は豁然(かつぜん)としました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...若い指物師(さしものし)で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ちよいとした指物師くらゐはやります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そこで、器用な指物師が、私の指図にしたがって、十日かゝって、一艘の遊覧ボートを作り上げました...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...指物師の名を言うが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...「指物師のランツさんと申したのですが?」「ええ」と...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...そのなかに久七という鍛冶(かじ)の心得のあるものや吉蔵という指物師がいて...
久生十蘭 「藤九郎の島」
...諸侯の内に武具馬具の職工は無論、茶道の坊主あり、御用の大工左官あり、蒔繪師御庭方あり、料理人指物師等、大抵皆譜代世祿の家來にして、其職業に付き利を射るよりも名を爭ふに忙はしく、所謂藝術家の功名心よりして、往々非常の名人を生じて、名作も少なからざりしことなり...
福沢諭吉 「帝室論」
...二階の左手には指物師が...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トビアス・ミンデルニッケル」
...十月に指物師と経師屋がはいった...
山本周五郎 「おれの女房」
...指物師は巨利をはくしたという事である...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
...妻子を連れたり、弟子たちを従えたり、道具を担(にな)ったりした鍛冶(かじ)、漆工(しっこう)、指物師、大工、屋根葺き、機織娘(はたおりめ)、彫刻師、染工などから、馬の群れを曳いた牧の者、僧の群れをつれた寺院の徒、女の群れをつれてゆく何商売か知れない人間たちまでが――相模の新府をさしてみな将来の生計を植えつけるべく流れて行く...
吉川英治 「源頼朝」
...やがて指物師が姿を見せる...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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