...凡人たらざる半面と共に凡人たる半面をも指摘するのと毫釐(がうり)の相違に過ぎないかも知れない...
芥川龍之介 「大久保湖州」
...科学的殺人の便宜を指摘する夫子(ふうし)自身(じしん)はいつか屹度(きっと)この「便宜(コンビニエンス)」の材料に使われて...
海野十三 「電気看板の神経」
...その不合理と矛盾から起る弊害を指摘する心持があったであろうという想像は...
寺田寅彦 「西鶴と科学」
...源氏物語や枕草子(まくらのそうし)などをひもといてみてもその中には「日本」のあらゆる相貌(そうぼう)を指摘する際に参考すべき一種の目録書きが包蔵されている事を認めることができるであろう...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...却って後に至って二つのものの必然的連関を吾々は指摘する場合に来るであろう...
戸坂潤 「科学方法論」
...処が形式に対応して内容を指摘することが出来るから...
戸坂潤 「科学方法論」
...自然科学に就いてのリッケルトの認識不足を指摘する点では...
戸坂潤 「科学論」
...この対応は今更吾々が指摘するまでもなく...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...平行的連関を最も特徴的に指摘することが出来るだろう...
戸坂潤 「思想としての文学」
...私は今その一例を掲げ之を指摘するだけに止めなければならない...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...ヴァン・ダインが指摘するごとく...
中井正一 「探偵小説の芸術性」
...それを指摘する者もなくはないが...
火野葦平 「花と龍」
...時には相当ながいフランス語の文句をさし挟んだことを指摘するのも妨げにはなるまい...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...これはいちいち指摘する必要はない...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...たとえそれに劣る善にしろそれに到達する方法を指摘する人間の方が...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...知事行政の缺陷は誰もが指摘するやうに...
吉川英治 「折々の記」
...しかしこの書全体にわたってなお一つの特徴が明白に現われているのを我々は指摘することができる...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
...という点を指摘する...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
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