...第一に(この作者は指折り数えることが好きである)彼女の二十三歳の父はアメリカ風の瀟洒(しょうしゃ)たる悪漢であり...
江戸川乱歩 「江川蘭子」
...我々共は今日の参るのを指折り数えて待っておった次第で」「なんでござったかな...
江見水蔭 「怪異暗闇祭」
...米国でも指折りの釣りの名人ださうで...
薄田泣菫 「茶話」
...と指折り数へて名をあげたものだ...
武田麟太郎 「現代詩」
...―――(そう云いながら紳士は右の手を指折り数えて...
谷崎潤一郎 「途上」
...その女御として内裏に入つて行くのを指折り數へて待つて居られたので...
田山花袋 「道綱の母」
...京都では国学の方で指折りの先生だから...
中里介山 「大菩薩峠」
...柳生殿の道場でも指折りの望みをかけられていたそうでございますが...
中里介山 「大菩薩峠」
...久我家(くがけ)へお願ひする日を指折り數へて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...神田の指折りの綺麗首であるにしても...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...村でも指折りの家柄の若旦那でした」「成程」平次は默つてしまひました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...指折りをして何か勘定をしてゐる態だよ――土蔵つき...
牧野信一 「鬼の門」
...併し其善き歌と申すも指折りて數へる程の事に有之候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...指折り数へてみると...
三好達治 「池のほとりに柿の木あり」
...この町でも指折りの旧家としてきこえていたけれど...
矢田津世子 「凍雲」
...下総(しもうさ)のくにでは指折りの大地主であり...
山本周五郎 「風流太平記」
...残忍さをもってIの年齢を指折り数え得るようになった」「……………」「T子の運命は風前の灯火(ともしび)である...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...日本でも指折りの宝石キチガイでね...
夢野久作 「一足お先に」
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