...真(まこと)に指折り数ふる位きり無し...
石井研堂 「元日の釣」
...あとで王九媽が指折り数えて一つ一つ引合せてみたが...
魯迅 井上紅梅訳 「明日」
...冬期休暇や夏期休業の近づくのを指折り數へたりしてゐた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...今では米国でも指折りの聖書学者に数へられてゐるが...
薄田泣菫 「茶話」
...―――(そう云いながら紳士は右の手を指折り数えて...
谷崎潤一郎 「途上」
...この方面に志す学者は年に指折り数えるほどしかいなかった...
永井隆 「この子を残して」
...今では山の手で指折りの店になりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私が検察の事務に携わりましてより指折り数うれば早や十四年...
久生十蘭 「魔都」
...このホテルには雇人はいくたり居るね?」「さあ……(ボオイの一人が指折りながら答へた)……部屋ボオイが三人と...
堀辰雄 「エトランジェ」
...家を守る女は指折りながら日をかぞえた...
本庄陸男 「石狩川」
...指折り数へて見ると早くもそれはもう六年前のはなしで...
牧野信一 「書斎を棄てゝ」
...其許も近頃は殊勝なる心がけとなりたるものかと指折り数へて待ち居り候ものの...
牧野信一 「真夏の朝のひとゝき」
...海棠屋敷の花見の宴といへば村々の人々から指折り数へて待ち焦れられたお祭りであつた...
牧野信一 「夜の奇蹟」
...しかしその善き歌と申すも指折りて数えるほどのことに有之候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...例えば世界指折りのオペラシンガーであるガリクルチにしろ...
三浦環 「お蝶夫人」
...「大蝶」の旦那は町で指折りの顔役であった...
山本周五郎 「青べか物語」
...浦粕(うらかす)じゅうでも指折りの船頭といわれ...
山本周五郎 「青べか物語」
...日本でも指折りの宝石キチガイでね...
夢野久作 「一足お先に」
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