...上海近くなると知名の新戦場も甲板の上から指呼のうちにあるのだが...
上村松園 「中支遊記」
...白峰は指呼(しこ)の間に見えよう...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...いま見たパノラマの現場は指呼(しこ)のうちだ...
谷譲次 「踊る地平線」
...一望の下に指呼することのできる大津から比良へかけての波打際と...
直木三十五 「南国太平記」
...目の下の風景を指呼してみたくなるらしく...
中里介山 「大菩薩峠」
...明日は指呼歴々の間(かん)に...
中里介山 「大菩薩峠」
...やがていちいちの指呼のあの山水についての...
中里介山 「大菩薩峠」
...指呼の間に望まれる...
長谷健 「天草の春」
...ガイドの朝鮮人が指呼した方角を見上げると...
服部之総 「撥陵遠征隊」
...此の伊平屋島を指呼の間に眺める景色は譬へ難い美しさである...
濱田耕作 「沖繩の旅」
...小菅などの村々が指呼(しこ)される...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...リットルデール夫妻はラッサを指呼の間に望む...
久生十蘭 「新西遊記」
...吹田(すいた)や味生(みしょう)の村々を指呼(しこ)することが出来る...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...ここからは指呼の間にある...
本庄陸男 「石狩川」
...畑をよこぎつて見る間に指呼の彼方に影を没した...
牧野信一 「鱗雲」
...陋屋から指呼の間にある扇屋での旧師歳晩の雅宴へ私はたゞの一回も出席することができなかつた...
正岡容 「滝野川貧寒」
...待ちに待っていた尊氏の東上軍がはや指呼(しこ)のあいだに来つつあることを知ってもいる...
吉川英治 「私本太平記」
...指呼(しこ)のあいだに対峙(たいじ)していた羽柴軍の第一陣地――堀秀政の東野山の兵も...
吉川英治 「新書太閤記」
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