...しきりに部落々々を指呼して説明に努めた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...誰と指呼(しこ)できぬながらも...
太宰治 「二十世紀旗手」
...指呼(しこ)のうちに入ります...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...そこでわが家を指呼の間に望みながらも帰る気になれない...
田中英光 「野狐」
...いま見たパノラマの現場は指呼(しこ)のうちだ...
谷譲次 「踊る地平線」
...目の下の風景を指呼してみたくなるらしく...
中里介山 「大菩薩峠」
...洛中と洛外とを指呼のうちに置きながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...近き里悉く指呼の間にありて點々たり...
長塚節 「草津行」
...小菅などの村々が指呼(しこ)される...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...リットルデール夫妻はラッサを指呼の間に望む...
久生十蘭 「新西遊記」
...吹田(すいた)や味生(みしょう)の村々を指呼(しこ)することが出来る...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...山を飛んで蝶々は指呼の彼方へ姿を没します...
牧野信一 「女優」
...陋屋から指呼の間にある扇屋での旧師歳晩の雅宴へ私はたゞの一回も出席することができなかつた...
正岡容 「滝野川貧寒」
...名刹(めいさつ)方丈山実相寺が指呼(しこ)の間にある...
柳宗悦 「全羅紀行」
...いまや成都は指呼(しこ)のあいだにある...
吉川英治 「三国志」
...待ちに待っていた尊氏の東上軍がはや指呼(しこ)のあいだに来つつあることを知ってもいる...
吉川英治 「私本太平記」
...指呼(しこ)のあいだに対峙(たいじ)していた羽柴軍の第一陣地――堀秀政の東野山の兵も...
吉川英治 「新書太閤記」
...飛鳥の京の旧跡は指呼の間に横たわっていた...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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