...葉子の神経は時には自分でも持て余すほど鋭く働いて...
有島武郎 「或る女」
...時々オイボレセンチを持て余す...
種田山頭火 「其中日記」
...いつも持て余すほど入つて来るので...
田山録弥 「モウタアの輪」
...おお辛(から)いと云いながら持て余す様子をした...
豊島与志雄 「反抗」
...時間の余裕を持て余すほど楽(らく)な午前を過ごした...
夏目漱石 「明暗」
...縛られたまま藻掻(もが)く娘を持て余すともなく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...また西宮が持て余すほど泣いた...
広津柳浪 「今戸心中」
...可愛いが手がかゝりさうなので持て余す...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...官員さんは米を持て余していましてね」「なぜ持て余す?」「先ず――俸禄が多すぎるんでしょう...
本庄陸男 「石狩川」
...翁自身も持て余すことがある...
山本笑月 「明治世相百話」
...持て余すような健康と智と豪気とを併せておられるような御肉体だ...
吉川英治 「私本太平記」
...養父が持て余すのも...
吉川英治 「新書太閤記」
...何か持て余すたびに傍人(ぼうじん)へもらして来た嘆息だった...
吉川英治 「新書太閤記」
...――そこで彼は、持て余すまい、よく生かそうと、自己の天性を自己の努力で錬冶(れんや)している...
吉川英治 「新書太閤記」
...持て余すほどな荷物なら...
吉川英治 「新書太閤記」
...開封(かいほう)東京(とうけい)でも一門の持て余すところとなり...
吉川英治 「新・水滸伝」
...持て余すばかりだった...
吉川英治 「平の将門」
...「そんな持て余す小僧なら...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索