...彼は小児の心を持てる大人也...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...お鳥自身は病院内でなか/\持てるので...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...小さな舗が持てるなら...
田中貢太郎 「蛇性の婬」
...「あんなの、とても一郎に持てやしないよ」、「持てるよッ」、「きっとか」、「ウン」、「よオし」と私は少し腹を立て、きょろきょろ周囲を見廻したが、生憎、大きな丸太も転がっていないので、「よしよし、覚えていろよ...
田中英光 「箱根の山」
...『ああヘクトールいづくにぞ先きに汝の持てる勇?汝は曰へり兄弟と姉妹の夫もろともに...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...その時牛王の目を持てるヘーレー答へて彼にいふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...薄紫の影は窓の閾(しきみ)より主人が左手(ゆんで)に持てる「西比利亜(サイベリア)鉄道の現況」のページの上にちらちらおどりぬ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...李には吉村は一種の愛情が持てるのだった...
豊島与志雄 「鳶と柿と鶏」
...ようやく筆の持てる頃から絵が好きで...
中勘助 「折紙」
...人の世に住む弱きもの汝等そも何をか持てる...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...持てる者の悩みは...
中里介山 「大菩薩峠」
...持てるもののすべてを世に喜捨報謝してしまったら...
中里介山 「大菩薩峠」
...空晴れて快し不知火の國のさかひにうるはしき背振の山は暖かに見ゆひとの垣に添うてゆく山茶花はあまたも散れば土にして白きをみむに垣内(かきち)には立つ雀の好む木なれば必ずさへずりかはすをみる山茶花に雀はすだくときにだに姿うつくしくあれなとぞおもふわかき女のさげもてゆくものを手に持てる茶の木の枝に括られて黄に凝りたる草の花何十九日...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...死ぬまでは持てるだろう...
夏目漱石 「坑夫」
...正直者らしい好感の持てる顏です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...持てるだけの鰹を両脇に抱え...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...国王がペンを持てる状態になった時を見計らい...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...持てるとまだ思ってるか』数右衛門は...
吉川英治 「※[#「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37]かみ浪人」
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