...それだけ高いまなこが持てるのである...
上村松園 「九龍虫」
...持てるものが場所を広く取るのは...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...充分に信頼が持てるであろうという安心感をも...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...持てるようになりましたの」鉱山主の長女である姉妹(きょうだい)の母親は...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...「あんなの、とても一郎に持てやしないよ」、「持てるよッ」、「きっとか」、「ウン」、「よオし」と私は少し腹を立て、きょろきょろ周囲を見廻したが、生憎、大きな丸太も転がっていないので、「よしよし、覚えていろよ...
田中英光 「箱根の山」
...且(かつ)これならば将来一人前の腕になれるという自信が持てるからであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ダナオイ衆軍率ゐたる王侯將帥誰なりや?アイギス持てるヂュウスの子...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...その諸の英豪に汝遙かに劣らずや?されども人の曰ふ如く豪勇にして獅子王の心を持てるわれの父ヘーラクレース偉なるかな...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...トロイア勢は足許にもがく蛇見てアイギスを持てるヂュウスの徴(しるし)とし畏怖にうたれて立ちとまる...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...ようやく筆の持てる頃から絵が好きで...
中勘助 「小品四つ」
...アメリカには飛行機の実る木でもあるのかい? テレビジョン機械の釣れる湖でもあるのかい? え? どこかの山を掘ったら自動車がいくらでも出てくるのかい? ――」「まさか」「米国だって初めから持てる国じゃないよ...
永井隆 「この子を残して」
...持物は各自兩手で持てる程度に限つてもらひたいといふ通告を私たちは受けてゐた...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...持てるだけのものを持ちだしていいと約束させ...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...誰もがキミの奥さんのような人を持てるわけじゃないよ」こうスリム氏がエレナの赤面に構わず言った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...やがて家庭を持てる地位に就き...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...金や銀の装飾品(そうしょくひん)を手に持てるだけ持ってきて...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...自由がよけい持てる...
吉川英治 「折々の記」
...だんだん尊敬に近い気もちが持てるようになっていた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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