...少しの眞理を持つ者はその少しの眞理を他人に傳へることによつて自らよりよくなる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...殘酷な舞臺面を持つてゐるらしく思はれた...
石川啄木 「所謂今度の事」
...朝魔羅が立つてゐた、――まさにこれ近来の特種!月蝕四句旅の或る日の朝月が虧げる・虧げつゝ月は落ちてゆく虧げはじめた月に向つてゐる・朝月となり虧げる月となり□・おまつりのきものきてゆふべのこらは・こどもほしや月へうたうてゐる女待てば鐘なる月夜となつて□・お祭の提灯だけはともし月夜のあんたの影が見えなくなるまで(樹明兄に)夜、樹明兄来庵、章魚を持つて、――私がお祭客として行かないものだから待ちくたびれて――今夜こそ酒なかるべからずである、あまり飲みたくはないけれど、そしてあまり酒はよくないけれど少し買うてくる(といつてもゲルトは私のぢやない)、しんみり飲んで話しつゞけた、十二時近くまで...
種田山頭火 「行乞記」
...「科学」(乃至学問)の名を持つものだったのである...
戸坂潤 「科学論」
...そしてかかる可能性を持つ処に形式的直観の形式的直観たる所以がなければならぬ...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...潤つたおのおのの涙腺を持つて再生した...
富永太郎 「鳥獣剥製所」
...夫(それ)より外(ほか)に明らかな観念は丸で持つてゐなかつた...
夏目漱石 「それから」
...そして一脈の寂(さび)をさへ持つた情景でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これは自慢の繼竿(つぎざを)を持つてゐることまで聽いて來ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...宵闇の路地の中に消えてしまひましたよ」「何んか盜られはしなかつたのか」「盜られるやうな氣のきいたものは持つちや居ません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これもまた今度の事件に何かの連関を持つものと思われるが...
久生十蘭 「魔都」
...どんな靴をおれが持つて来たか!」と...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...家を持つと第一に入用なのは勝手道具だ...
村井弦斎 「食道楽」
...各人が自分に対して持つべき愛情のほんとうの程度が見出されるらしい...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...How many horns has the buck?「いかに 多くの 角を牡鹿(おじか)が 持つか」ドイツのも全くこれと同じだが...
柳田国男 「こども風土記」
...同時に後から主要な役割を受持つ端役の名前は...
夢野久作 「創作人物の名前について」
...ふしぎな色感と鋭さを持つ藍と代赭のつかひ方も...
吉川英治 「折々の記」
...情義を“法”に持つためには...
吉川英治 「新書太閤記」
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