...我等を鞭撻して常により高き段階を望ましめる力を持つてゐるものでなければならない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...彼等が持つ唯一の遺物は彼等自身だといい...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...たゞお前が自分の物を買ふ時までその金を持つていられゝばいゝがさ...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...傘を持つてゐたのは...
グスタアフ・ヰイド Gustav Wied 森林太郎訳 「尼」
...物尺(ものさし)を持つて畳を撫でてお出でになる...
鈴木三重吉 「桑の実」
...自分の邸をホルボオンに持つ...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...新聞屋さんが号外を持つてきてくれた...
種田山頭火 「其中日記」
...皆な自然を持つた完全な自己が多い...
田山録弥 「社会劇と印象派」
...少なくとも以上のように類別を持つのである...
戸坂潤 「思想としての文学」
...笹野新三郎はどっちの肩を持つような事も言いません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お前は何か刄物を持つて居たか」新三郎の問は次第に現實の問題に觸れて行きます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...娘が井戸の茶碗を持つて來たことも事實...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...賭博(とば)や吉原へ持つて行つてバラ撒(ま)く氣遣ひはない」平次の決心は斯(ようや)く定まつた樣子です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...直吉と世帯を持つて以来...
林芙美子 「瀑布」
...おれは女がなぜこんな荷物(パツケ)を持つて出掛けるのか解らなかつた...
與謝野寛 「素描」
...僕が奧多摩の蕎麥を打たせて持つてくるから...
吉川英治 「折々の記」
...それはこれから先に持つ覚悟ではなく...
吉川英治 「源頼朝」
...私などの細指をば唯だの一噛みで噛み切らうといふ鋭い齒を持つてゐるので...
若山牧水 「樹木とその葉」
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