...如何に古人及び今人と異なるかを判定するの力をすら持つてゐない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...僕は今一圓だけ持つてるんだけれど...
石川啄木 「葉書」
...二人とも急いで店から自分達の下駄を持つて來て...
石川啄木 「天鵞絨」
...そして自分が持つて來た書物を座蒲團で卷いた枕の方へ無意味に兩眼を流れ出で...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...「あなたは澤山お金を持つてゐらつしやる?」「澤山だつて?」製粉場主は言つた...
オウ・ヘンリ 三宅幾三郎訳 「水車のある教會」
...研究を進める原動力はラゴーフの持つ大いなる勇気...
C. スミス C. Smith The Creative CAT 訳 「いえ、いえ、ラゴーフにはもう!」
...生きた血を持つに至るには...
高村光太郎 「智恵子の半生」
...次郎兵衛は武器を持つことをきらった...
太宰治 「ロマネスク」
...彼等は彼等にふさはしい人生観を持つてゐる...
種田山頭火 「行乞記」
...春陽堂などといふ書肆にも大きな勢力を持つてゐた...
田山録弥 「紅葉山人訪問記」
...佐治君も新入生の組を受持つた...
長塚節 「教師」
...迷亭君は「妻(さい)を持つとみんなそう云う気になるのさ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...弱い尻を持つた藤井重之進は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平久は十兩持つて行かれた上...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「ほんとうに何も持つてゐないのかしら?」私は...
牧野信一 「老猾抄」
...家も横濱に持つてゐたのですから...
正宗白鳥 「見學」
...ただその“太平”ということばの持つ広さや漠(ばく)とした思わせぶりに仮托(かたく)したものが大部分であるといってよい...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...」といふ發音の中に私は彼が東北生れの訛を持つことを知つた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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