...凡ての人はそれぞれの性格に應じて樣々に姿を變へた下品と厭味とを持つてゐると思ふ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...とし子が家の外に仕事を持つことになつたのは...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...それも持つて來たらどう?」「一々持つて來られるものか...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...煙管を置くが早いか刷毛と糊を溶いた皿を持つて部屋々々をつた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...「おい/\」と十風は細君の顏を睨みつけるやうにして「酒を持つて來い」と嚴かに言ふ...
高濱虚子 「俳諧師」
...どれが論理的に本当に通用性を持つのか訳が判らなくなる...
戸坂潤 「哲学の現代的意義」
...持つて行つた數千兩の財産を...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「濡れ手拭を持つてゐるところを見ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...法來坊が四十八貫の鐵棒を持つて押し出し...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一つの建築意匠しか持つてゐない...
萩原朔太郎 「宿命」
...我一人行くの勇気を持つた...
林芙美子 「瀑布」
...私は一人娘(ご)で同胞(きやうだい)なしだから弟にも妹にも持つた事は一度も無いと言ふ...
樋口一葉 「わかれ道」
...十分な想念を持つ唯一「実在する」ものとして余儀なくさせるからである...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...オールを持つ両手をそっと開いたり閉じたりして...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...左の手では顎を持つて...
松本文三郎 「印度の聖人」
...この五円五十銭を持つて又目鏡やさんに行きました...
村山籌子 「おもちや の めがね」
...控へ目にする心掛けを持つてゐるらしい...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...四方に窪地を持つて殆んど孤立した樣な高原となつて居る...
若山牧水 「樹木とその葉」
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