...僕がかかって行くのを茶碗を持っていない方の手で振りはらって...
有島武郎 「碁石を呑んだ八っちゃん」
...もちろん旗は持っていないから...
海野十三 「宇宙戦隊」
...丸木はそのペペ王さえ持っていない情の心を...
海野十三 「火星兵団」
...サルの脳髄しか持っていないし...
海野十三 「超人間X号」
...若しや大きな荷物を持っていないかと聞くと...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...そんな書類は何にも持っていないと言いはった...
大杉栄 「日本脱出記」
...私は大作家になる素質を持っていないのだと思った...
太宰治 「断崖の錯覚」
...そのわけは――私はこの二人の子にのこす遺産を何ひとつ持っていない...
永井隆 「この子を残して」
...今宵は尺八を持っていないのだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分で自分を隠さなければならぬ不正直さはどこにも持っていない...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分の父や母でさえ綾成す技巧を持っていない...
夏目漱石 「行人」
...金をそのくせ持っていない...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...私は武器を持っていないので...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...怪しまれるようなものはなにも持っていない...
久生十蘭 「手紙」
...「とにかく王女は持っていない」「なぜ分りますか...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...その可能不可能の限界を持っていない人は自分には詩は解らないと率直に引き下るべきであって...
山之口貘 「つまり詩は亡びる」
...亜米利加(アメリカ)の水兵の十分の一も持っていないこと妾チャンと知っているわよ...
夢野久作 「支那米の袋」
...なんだか彼奴なら遣(や)りそうな気がするんだ――僕があんまりいい感じを持っていないせいかも知れないがね――その山鹿が飛んで来て...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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