...支那に在留する日本人は悉(ことごとく)ふんだんに持ち合わせている...
芥川龍之介 「長江游記」
...「知らねえよ」と言いながら持ち合わせた箸で食卓を二度たたいた...
有島武郎 「星座」
...だがあなたの気にするようなデリカシイはあの男には持ち合わせがないんだ...
伊藤野枝 「ある男の堕落」
...僕は一々満足な回答を持ち合わせていません...
海野十三 「地獄の使者」
...それについて光枝はすこしの手懸りも持ち合わせていなかったが...
海野十三 「什器破壊業事件」
...専門の智識なんかすこしも持ち合わせていない...
谷譲次 「踊る地平線」
...そのためには何か物理学的な測量方法を持ち合わせていると考えないわけにはゆかないのである...
寺田寅彦 「疑問と空想」
...持ち合わせているために...
寺田寅彦 「自然界の縞模様」
...私の知る限りにおいてドイツ人は俳諧の持ち合わせの最も乏しい国民である...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...自分はまだ短歌連作というものについてはきわめて浅薄な知識しか持ち合わせていないから研究などというほどのまとまったことは到底できないであろうが...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...ここへ来た私がたまたま持ち合わせていた知識で...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「踊る人形」
...マリユスは十六スーきり持ち合わせがないことを思い出した...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...でもアダ・ハーコートも勇気と覇気は持ち合わせている...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...皆が読みたがるような狡猾な性癖も持ち合わせていない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...なんの害意も持ち合わせず...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...それを働かして少しは自分で自分の行く先に注意を払うだけの脳味噌も持ち合わせていないのであろうか...
宮本百合子 「一隅」
...機知なども持ち合わせない人間である...
吉川英治 「三国志」
...信長以外に持ち合わせている者はなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
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