...少くとも僕は僕自身に関することには多少の紹巴になる代りに僕以外の人々に関することには多少の光秀になる傾向を持ち合せてゐる...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...また其様な大それた考を持ち合せて居りません...
石川三四郎 「蒼馬を見たり」
...店員がいうには「私はちょうどよく釣り銭を持ち合わせておりましたからそれでも今頃帰られましたが...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...自分の意見などと云うものは持ち合せない淳朴(じゅんぼく)な好々爺(こうこうや)のようであるが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...そのためには何か物理学的な測量方法を持ち合わせていると考えないわけにはゆかないのである...
寺田寅彦 「疑問と空想」
...そんな力は本当に持ち合わせがないのだから...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...持ち合わせていないからだ...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...思い違いを致すな」「持ち合せは...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを差留める力を持ち合わすものがない...
中里介山 「大菩薩峠」
...勇気と決断も持ち合わせていることをうかがわせた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...また独り芸術的な思索に耽るなんていふ落つきは生れつき持ち合はせなかつたし...
牧野信一 「スプリングコート」
...尊敬を持ち合つた友達になつた...
牧野信一 「円卓子での話」
...生れながらにして持ち合せて居るのです...
牧野信一 「浪曼的月評」
...画工たちには何一つ答えの持ち合せがなかったであろう...
柳宗悦 「民藝四十年」
...それで後は連中の持ち合せの芸当と鳴物で囃(はや)し立てりゃあ...
吉川英治 「江戸三国志」
...持ち合わせの旅薬(たびぐすり)がある...
吉川英治 「私本太平記」
...身にかざる綺羅(きら)なよろい太刀や行粧などは持ち合せていなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...おぬしが持ち合わせておるか...
吉川英治 「宮本武蔵」
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