...○俳優は実生活では軽い化粧カバンさえ持つのをいやがって弟子と称するものに持たせるくせに演技中には絶えず何かを持ちたがる...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...外套(がいとう)を取って人夫に持たせる...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...荷物を持たせる雑役に使うことにした...
田中英光 「さようなら」
...「御牧君に細君を持たせる話」が...
谷崎潤一郎 「細雪」
...とにかく何等かの関心をこちらに持たせることが肝要で...
豊島与志雄 「小さき花にも」
...海上に在るような感覚を持たせる...
豊島与志雄 「北京・青島・村落」
...ひとつこの鳩に持たせる文箱を工夫してやりたいなんぞと...
中里介山 「大菩薩峠」
...感じにも取扱いにも効能にも相当の増進率を持たせる...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...将来に来る事柄について合理的な考えを持たせる...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...嫁を持たせる支度に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...誰にでも好感を持たせる機智と愛嬌の持主らしく見えます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何んとなく好感を持たせるところがあります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...こんな心を持たせるようにされたのは恨めしい宮様であるとそれからそれへと思い続けて姫君は泣き出した...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...稽古のとき相手に木剣を持たせるのはよくやることで...
山本周五郎 「花も刀も」
...』と出て来た妹に花を持たせる事も忘れなかつた...
與謝野晶子 「帰つてから」
...一方の親分株を持たせるから...
吉川英治 「剣難女難」
...見てあげて下さいませ」短冊を範宴の手へ無理に持たせると...
吉川英治 「親鸞」
...祈祷書を持たせる...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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