...しばしば注意して右に持たせるくらいであるから...
伊藤左千夫 「奈々子」
...そういう凄い耐圧力を持たせるには普通の鋼材では駄目だね...
海野十三 「地球発狂事件」
...その出迎えの男に持たせる手荷物には...
大阪圭吉 「三の字旅行会」
...あれを競馬馬にでも持たせる事が出来たら...
薄田泣菫 「茶話」
...医学に対する Pathos を持たせるようにしむけてやらなければいかん...
太宰治 「惜別」
...そんな疑いを持たせる理由の一つになった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...愛する女に自信を持たせるのはいいが...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...何よりも安心と信頼を持たせるように仕向けなければならない...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...真紅(しんく)の網袋に葉付の蜜柑を入」れて持たせる記事がある...
寺田寅彦 「西鶴と科学」
...結果として悲劇がこの一連の出来事の裏に潜みうるという思いをも持たせるのだ...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「自転車乗りの影」
...文章に信憑性をしっかり持たせるんだ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 加藤朝鳥訳 「橙の種五粒」
...米友としては変に気を持たせるような返答ぶりでしたけれど...
中里介山 「大菩薩峠」
...是非持たせる決心なんですね」「だって...
夏目漱石 「それから」
...彼に欠陥や不便を与ることなく年の経験を持たせる...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...後見役のものが烏帽子と長絹とを舞台へ持ち出して松風に持たせる...
野口米次郎 「能楽論」
...変に気を持たせるのは止して下せえよ...
三好十郎 「地熱」
...ただそういう古い樹には古いと云う事丈(だけ)が人間に何かしら陰気な考えを持たせる丈なんだ...
室生犀星 「天狗」
...可愛(かわい)い末子に思いのままの新宅を持たせることができた...
柳田國男 「名字の話」
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