...もとより貝拾ふ少女子が...
石川啄木 「漂泊」
...自然金のついた小石や斷層を鮮に見せた小石や火山彈などを拾ふついでに...
江南文三 「佐渡が島から」
...「日の本の肥後の火川の火打石日日にひとふた拾ふ人人」と詠んでみせた...
薄田泣菫 「器用な言葉の洒落」
...唯兎は飼主の掌面から黙つて餌を拾ふばかしだが...
薄田泣菫 「茶話」
...明るい通りで俥を拾ふ迄は生きた気持もしなかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...その明くる朝(あした)に榊(さかき)の枝につけてさしおかせ侍りける伊勢の海の千尋(ちひろ)の浜に拾ふとも今は何てふかひかあるべき又...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...句を拾ふ――こんな気持にさへなつた...
種田山頭火 「行乞記」
...途上で聖護院大根一本を拾ふ...
種田山頭火 「其中日記」
...そこら散歩、練兵を観たり、吸殼を拾ふたり、……卑しいな、情ないなあ!夕方から柿の会三月例会、一洵、三土思、無水、藤君、和蕾の五君だけ来庵、今晩は女性を欠いだ、なごやかな句座であつた、席上で朱鱗洞句碑建立の具体案がやゝまとまつたのはよかつた、十一時頃散会...
種田山頭火 「松山日記」
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内藤鳴雪 「鳴雪句集」
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中島敦 「河馬」
...たまに小判といふものを拾ふ氣になつたかも知れないけれど...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...万葉集の歌「うらうらと照れる春日に雲雀(ひばり)あがり心悲しも独し思へば」や「妹(いも)がため貝を拾ふと津の国の由良(ゆら)の岬(みさき)にこの日暮しつ」などと同工異曲の詩趣であって...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...六年前(まへ)の冬の事寺参りの帰りに角兵衛の子供を拾ふて来て...
樋口一葉 「わかれ道」
...水色の橡の紅葉に滝の名を与へまほしくなれる渓かな 掻き分けて橡の葉拾ふ奥山の紅葉の中に聖者もありと といふ様に色々の紅葉...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...撒きたる豆はそを蒲団(ふとん)の下に敷きて寐(いぬ)れば腫物出づとて必ず拾ふ事なり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...茸狩や落した櫛を拾ふ手にと云ふ句を...
森鴎外 「俳句と云ふもの」
...乃至(ないし)活字を拾ふとも...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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