...僕は小皿や箸(はし)の間からその一片を拾い上げた...
芥川龍之介 「湖南の扇」
...飯粒と弁当箱特許局から出ている審決文中の珍なるものを一つ拾い出して御覧に入れる...
海野十三 「科学時潮」
...急いで組立てにとりかかろう」そういって深山理学士は実験衣を拾いあげると...
海野十三 「赤外線男」
...片っ端から拾い読みをしていった...
海野十三 「地球要塞」
...畳の上から例の忌(い)まわしい線香の束を拾いあげると...
大阪圭吉 「幽霊妻」
...憫笑(びんしょう)を以(もっ)て拾い上げて...
太宰治 「善蔵を思う」
...私はいつもその原稿を読み活字を拾い...
太宰治 「男女同権」
...それをいとも鄭重(ていちょう)に拾い上げて桶に入れ...
中里介山 「大菩薩峠」
...拾いっ児だという冷たい指さしが...
中里介山 「大菩薩峠」
...これは誰のだ」死体の側から拾い上げたのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...また手紙を拾い上げ...
平林初之輔 「オパール色の手紙」
...残った二人はタクシーを拾い...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...どこかの教養ある人が後で物かげから拾いあげ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そのカド石は山で拾い...
柳田国男 「木綿以前の事」
...然もその稗は田のほうへいったとき百姓が抜き捨てたものを拾い集めて来て...
山本周五郎 「日本婦道記」
...すなわち赤い線を引いた各行の頭の文字だけを拾い読みすればいいので...
夢野久作 「暗黒公使」
...皺だらけになった支那紙晨報(しんぽう)を拾い読みしているうちに...
吉行エイスケ 「地図に出てくる男女」
...駈け寄って、杖を拾いあげる...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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