...唯君自身の思ふ通りに新聞を拵へて呉れれば可い...
石川啄木 「菊池君」
...大(おおき)な庭の中にわざと拵(こしら)えた景色のような...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...汗みづくになつて拵へにかゝつた...
薄田泣菫 「茶話」
...「私のつもりでは教育の場所を拵えるつもりなのですけれど...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...ひとまずここでその日の測量を切り上げてあたりの木を切ってこれを組み合せて急造の担架を拵(こしら)え...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...たまたま妙子が悦子のために菊五郎の道成寺の人形を拵(こしら)えて来たので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...恰(あたか)も人形師が拵(こしら)えた典型的な若武者の首のようだったろう...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...一間余りも深い溝を拵えています...
豊島与志雄 「食慾」
...可なり寛大な論告草稿を拵えておいた...
豊島与志雄 「電車停留場」
...卯平(うへい)は兎(と)に角(かく)おつぎに喚(よ)ばれて毎朝(まいあさ)暖(あたゝ)かい飯(めし)と熱(あつ)い汁(しる)とに腹(はら)を拵(こしら)へつゝあつたのである...
長塚節 「土」
...よくこんなものを拵える時間があったなと感心して...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...古石塔で段々が拵えてありますぜ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この私に違ひございません」「何んだと?」「船に仕掛けを拵(こしら)へて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...弥蔵(やぞう)を拵(こせ)えたまま人の家へ飛込んだり...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...念入りに拵えた金蒔絵(きんまきえ)の代物(しろもの)だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「これは矢張り座敷牢に拵へたものか」と平次でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...汗止め襷(たすき)がけの充分な身拵えである...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...――のみならずみな非常時らしい足拵(あしごしら)えをかため...
吉川英治 「新・水滸伝」
便利!手書き漢字入力検索