...羽織を一つ拵えたじゃありませんか?」姉は父の方へ向き直ると...
芥川龍之介 「お律と子等と」
...樣々の感情が即いたり離れたり調和したり反照したりしながら複雜な和聲(ハアモニー)を拵へて行く文藝でなければ物足りない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...大奉(だいほう)八枚張の大紙鳶(おほたこ)を拵へた事もあつた...
石川啄木 「天鵞絨」
...事によつたら双方とも負けず劣らず軍艦を拵へ出すやうになるかも知れないが...
薄田泣菫 「茶話」
...財布を開けると今朝細君の著物を曲げ込ませて拵えた銀貨が淋しく底の方に光つてゐる...
高濱虚子 「俳諧師」
...それを拵らえ上げた人間の労力を具体化してるものです...
豊島与志雄 「悪夢」
...僕が面白いものを拵えてやるから...
豊島与志雄 「白血球」
...体内に大騒音を拵えだしたのであろうが...
豊島与志雄 「録音集」
...活字も数万個を数えるようになって「手紙の代り」だの「聖徳太子の研究」だのという小冊子を拵えては知己友人に配布していたのである...
中里介山 「生前身後の事」
...脂(やに)がこびり着いてやしませんか」「綺麗(きれい)に落ちました」「この羽織はつい此間(こないだ)拵(こしら)えたばかりなんだよ...
夏目漱石 「こころ」
...日本程借金を拵らへて...
夏目漱石 「それから」
...継子は彼女に返答を拵(こしら)える余地を与えなかった...
夏目漱石 「明暗」
...――其方の拵(こしら)へた筋書通り...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...かりそめの拵え事を言ったのを愧(は)じて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...良からぬ事で金を拵へたと言はれて居るが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...火ぶくれになりやしませんか」「蛞蝓が火ぶくれを拵へるものか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...マダあれでも足りないと云て拵(こしら)え掛けて居るではないか...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...沢山拵えておいてお客に出しても御馳走になります...
村井弦斎 「食道楽」
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