...たぶん何年ものあいだ破壊的な結果に拮抗するかもしれない...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...然しながら女子の過去並に現在の体力修練が男子に拮抗すべき必然力を充分具備して置かなかつたが為に...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「婦人解放の悲劇」
...これと拮抗(きっこう)する他の団体が生ずれば自然に気勢を削(そ)がれるのは当然であった...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...何といっても日本の最高学府たる帝国大学に対しては民間私学は顔色なき中に優に大学と拮抗して覇を立つるに足るは実業における三田と文学における早稲田とで...
内田魯庵 「明治の文学の開拓者」
...拮据経営の事業がもろくも灰滅に帰したのは...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...競争拮抗するかのような関係で勃発した...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...東洋乃至日本に於ては自然に対立拮抗する意味での(之はブルジョア社会の成立と共に発生する現象だが)人間性は重きをなしていない...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...三つの評価の拮抗によって両者の高まった一致の可能性を説く...
戸坂潤 「読書法」
...今これを春信について見るに春信は宝暦年代にありては鳥居清満(とりいきよみつ)と拮抗(きっこう)し...
永井荷風 「江戸芸術論」
...寫眞狂の連中は寫眞を繪畫と拮抗させる...
長塚節 「教師」
...もしこの親方の人格が強烈で四辺(しへん)の風光と拮抗(きっこう)するほどの影響を余の頭脳に与えたならば...
夏目漱石 「草枕」
...文久以来犬猿もただならぬ長薩拮抗の歴史に邪魔されながらも...
服部之総 「尊攘戦略史」
...両者が存在する限り依然として拮抗するならば...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...拮抗し得る名人だった...
正岡容 「寄席」
...文字の新威力に拮抗(きっこう)して...
柳田国男 「雪国の春」
...「いま曹操の実力と拮抗(きっこう)し得る国はわが河北か貴国の呉しかありません...
吉川英治 「三国志」
...傍らの友人が横光さんと拮抗し...
淀野隆三 「横光さんと梶井君」
...利根水源たる大刀根岳は之と相拮抗(きつこう)して其高きを争(あらさ)ふ...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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