...足を拡げ、手をふり上げて、立ちはだかっている、子供程も大きさのある、奇妙な仏像、その隣りに並ぶ、黒ずんだ金属製の、大仏を小さくしたような、三尺程の座像...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...顔丈けは異様に大きくて顔一面の女郎蜘蛛(じょろうぐも)が足を拡げた感じの皺と...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...そして自分の上に拡がっている大きな藍色の空をじっと見入った...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...その向うには一望涯(はて)しもない青海原が渺々(びょうびょう)たる紺碧(こんぺき)を拡げていた...
橘外男 「逗子物語」
...煙が丸く拡がりはするが羅紗にへばり付いたようになって散乱しない...
寺田寅彦 「喫煙四十年」
...近所で知らぬ者はないぐらい拡まっていた...
豊島与志雄 「庶民生活」
...それからまた拡げた...
豊島与志雄 「二つの途」
...山の上いっぱいに拡がった...
直木三十五 「南国太平記」
...澄(す)み透(とお)る明るい空の青が、水平線近くで、茫と煙る金粉の靄(もや)の中に融け去ったかと思うと、その下から、今度は、一目見ただけでたちまち全身が染まってしまいそうな華やかな濃藍の水が、拡がり、膨らみ、盛上って来る...
中島敦 「環礁」
...左手の人差指と親指とを拡げて彼の両眼の瞼に触れ...
中島敦 「光と風と夢」
...こんどは広島の大空襲だといふ噂がパツと拡がつた...
原民喜 「壊滅の序曲」
...こないしてるより仕様ない」(「猫の災難」)こんな大きな猫がでたと両手を一ぱいに拡げて見せるので「そんな大きな猫があるか」と相手が叱ると...
正岡容 「初代桂春団治研究」
...過度の拡張によって次第にその水の不足を感じやすく...
柳田国男 「海上の道」
...今一つ下層の穀物にまで推拡(おしひろ)めたものであった...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...今までの通り古い絵本を繰り返して拡げたり...
夢野久作 「人の顔」
...でっぷりよく肥えた顔にいちめん雀斑(そばかす)が出来ていて鼻の孔(あな)が大きく拡(ひろ)がり...
横光利一 「洋灯」
...大手を拡げて立ったからである...
吉川英治 「新書太閤記」
...なお拡がって行こうとしている」「では...
吉川英治 「宮本武蔵」
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