...彼は拙劣な絵を描いた...
...彼の拙劣な演説は聴衆を萎えさせた...
...拙劣な料理を出されても食べなければ失礼だ...
...彼女と話したとき、彼は拙劣な日本語を話した...
...その会社は拙劣な商品を売っているため潰れた...
...就中銀座街頭の少女などは最も拙劣なる三色版である...
芥川龍之介 「僻見」
...罪過の発生、成長を巧みに写すこと能(あた)はざるものは、拙劣の作者なり...
石橋忍月 「罪過論」
...一目でそれと分る拙劣な画だ...
海野十三 「すり替え怪画」
...大匠(おほたくみ)拙劣(をぢな)みこそ三隅傾けれ...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...われわれは拙劣な航海者にすぎないので...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...演技拙劣もきわまれりと言うべきである...
太宰治 「チャンス」
...拙劣な譬喩(ひゆ)をかりて言えば外国のいろいろな詩形から放散する「輻射線(ふくしゃせん)」の刺激もあるであろうし...
寺田寅彦 「俳句の型式とその進化」
...皆この文献学主義の拙劣な運用に他ならない...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...かかる感心なまた拙劣なやり方は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...都門(ともん)の劇場に拙劣なる翻訳劇出づるや...
永井荷風 「浮世絵の鑑賞」
...拙劣寧憫むべし...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...最も子供欺(だま)しの拙劣な例を以て証明されねばならない無神論...
中島敦 「光と風と夢」
...その才力また拙劣なるにあらずといえども...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...それに拙劣な日本字で...
堀辰雄 「手紙」
...「東橋新誌」中の一草に江戸家猫八木下華声が年少拙劣の高座を...
正岡容 「浅草燈籠」
...本間氏の飜譯は頗る蕪雜拙劣である上に間違ひだらけだといふ事を...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...そうなると争う気持ちを技術の拙劣さに隠す便利も出来て...
横光利一 「旅愁」
...(おれは今日まで、断崖には石をたたみ、平地には堤(どて)を築き、水をこうやろうとすれば堰(せき)を固め、人間の力で水を虐(いじ)め込もうとして来たが、これは拙劣だ...
吉川英治 「鬼」
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