...『あの拙さが何とも言へない――...
辰野隆 「浜尾新先生」
...私は氣拙さをてれ隱すやうに尋ねかけた...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...宵に一度庭へ出たくらいなら夜中にも出ないとは限るまい」万七の問の拙さ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それは誠に老人染みた稚拙さに満たされてゐた...
北條民雄 「柊の垣のうちから」
...ここにはにがにがしい老人の稚拙さだけしかなかつたのを覚えてゐる...
北條民雄 「柊の垣のうちから」
...鈴木大拙さんが大僧正になるような国になったら...
前田多門 「「人間宣言」のうちそと」
...ハツ! と気拙さを覚えたらしく...
牧野信一 「R漁場と都の酒場で」
...こんなことを誌す気拙さを吹聴と誤解されぬよう祈る次第であるが...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...さすがに父も吾に返つて気拙さうに苦笑した...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...」彼は気拙さうに笑つて...
牧野信一 「父を売る子」
...さすがに気拙さの笑ひを浮べたのかと私は見て...
牧野信一 「真夏の朝のひとゝき」
...理由の如何に依らず人と人との Face to face の刹那に生ずる気拙さが怖ろしく...
牧野信一 「村のストア派」
...またこのようなことに限っては稀な稚拙さで...
横光利一 「旅愁」
...われながら拙さに苦笑する...
吉川英治 「折々の記」
...そういう拙さではないですな...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...この敗戦は収拾の拙さによって全軍の潰走となり...
和辻哲郎 「鎖国」
...それについてまず第一にはっきりさせておきたいことは、この稚拙さが、原始芸術に特有なあの怪奇性と全く別なものだということである...
和辻哲郎 「人物埴輪の眼」
...埴輪人形の稚拙さについて第二に注目すべき点は...
和辻哲郎 「人物埴輪の眼」
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