...輪廓の大小強弱に拘泥する心は...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...彼の頭には例によつてこの小さい無理解に拘泥する心が殘つてゐて彼を不愉快にした...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...縦令(たとひ)罪過に拘泥するも...
石橋忍月 「罪過論」
...七の数に拘泥するを要せざるなり...
高木敏雄 「比較神話学」
...今日の行乞で物事に拘泥する悪癖を捨てた...
種田山頭火 「行乞記」
...それに拘泥するには及びません...
種田山頭火 「雑記」
...そこに拘泥することになつて來る...
内藤湖南 「大阪の町人學者富永仲基」
...しかしそんなことにあまり拘泥すると美術学校の落第生のような画になってしまう...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...薪にばかり拘泥するようであるが...
中谷宇吉郎 「琵琶湖の水」
...その喜怒哀楽は必竟(ひっきょう)するに拘泥するに足らぬものであるというような筆致が彼らの人生に齎(もたら)し来(きた)る福音(ふくいん)である...
夏目漱石 「写生文」
...何故そんなに拘泥するのか俺は不思議でならぬ...
牧野信一 「木枯の吹くころ」
...文字に拘泥するな――小説とも称べ...
牧野信一 「卓上演説」
...もう余にはあの言葉に拘泥する気はない...
牧野信一 「余の倅に就いて」
...うるさく拘泥する事はしないのである...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...神経質になって拘泥するなどのことは決しておありなさるまいからと...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...窮屈な養生法に拘泥する連中は自分から体をこわしていく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...とくに一つの品目に拘泥する必要もなく...
柳田国男 「木綿以前の事」
...出身地がどこだここだなんというつまらないことに拘泥するようじゃだめだぞ...
山本周五郎 「季節のない街」
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